伊万里市議会 > 2012-06-19 >
06月19日-04号

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  1. 伊万里市議会 2012-06-19
    06月19日-04号


    取得元: 伊万里市議会公式サイト
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    平成24年 6月 定例会(第2回)          平成24年伊万里市議会会議録(第2回定例会)1.日 時  平成24年6月19日 午前10時00分開会2.出席した議員    1番  内 山 泰 宏         13番  松 尾 雅 宏    2番  前 田 久 年         14番  多久島   繁    3番  香 月 孝 夫         15番  松 尾 博 幸    4番  東   真 生         16番  草 野   譲    5番  前 田 和 人         17番  樋 渡 雅 純    6番  井 手 清 敏         18番  渡 邊 英 洋    7番  副 島   明         19番  高 木 久 彦    8番  井 手   勲         20番  笠 原 義 久    9番  馬 場   繁         21番  占 野 秀 男    10番  梶 山   太         22番  田 中 啓 三    11番  山 口 恭 寿         23番  盛   泰 子    12番  松 永 孝 三         24番  福 田 喜 一3.欠席した議員    な  し4.出席した事務局職員    局長  水 田 政 良5.地方自治法第121条による出席者の職氏名    市長                  塚 部 芳 和    副市長                 江 頭 興 宣    総務部長                前 田 隆 博    政策経営部長              山 本 洋一郎    市民部長(福祉事務所長)        吉 田 正 男    産業部長                深 浦 弘 信    建設部長                青 木 政 博    総務部副部長(総務課長)        古 賀 恭 二    企画政策課長              深 江 俊 文    財政課長                力 武 健 一    市民部副部長(環境課長)        井 関 勝 志    産業部副部長(農業振興課長)    (伊万里牛課長)(伊万里梨課長)     武 野 逸 郎    (農業委員会事務局長)    産業部副部長(観光課長)        緒 方 俊 夫    建設部副部長(都市開発課長)                        池 田 和 高    (検査監兼技術監)    建設課長                北 野   稔    会計管理者               池 田 博 志    水道部長(水道事業管理者職務代理者)  林   喜代司    水道部副部長(浄水場管理事務所長)   腰   洋 一    工業用水道課長             下 平 智 彦    消防長                 幸 松 伝 司    副消防長                丸 尾   定    教育長                 森   哲 也    教育部長                原   正 憲    教育副部長(生涯学習課長)       前 田 和 也    教育総務課長              橋 口 文 子    市民図書館長              古 瀬 義 孝    教育委員長               馬場﨑 満 朗1.議事日程    第1 一般市政に対する質問1.本日の会議に付した事件    日程第1 一般市政に対する質問┌──┬───────┬──────┬───────────────────────┐│順位│  氏 名  │指名答弁者 │       質 問 事 項         │├──┼───────┼──────┼───────────────────────┤│ 6 │井 手 清 敏│市  長  │1.観光行政について             ││  │(一問一答) │関係部長  │                       │├──┼───────┼──────┼───────────────────────┤│  │       │      │1.危機管理について             ││  │       │      │ (1) 原子力防災に関して           ││  │       │      │  (1) 九州電力との安全協定へ向けて      ││  │       │      │  (2) 消防相互応援協定と防護服        ││  │       │市長    │  (3) 避難所運営への県の関与         ││  │       │      │ (2) 希少種への対応             ││  │       │教育委員長 │                       ││  │盛   泰 子│      │2.政策決定における市長と「教育委員会」の  ││ 7 │       │教育長   │ 協議について                ││  │(一問一答) │      │ (1) 意見交換の場の設定           ││  │       │消防長   │ (2) 県内公共図書館のネットワーク      ││  │       │      │                       ││  │       │関係部長  │3.「空き家条例」について          ││  │       │      │ (1) 検討内容                ││  │       │      │ (2) 空き地管理への言及           ││  │       │      │                       ││  │       │      │4.「住民生活に光をそそぐ事業」について   │├──┼───────┼──────┼───────────────────────┤│  │       │      │1.観光振興について             ││  │       │      │ (1) 観光戦略室の位置づけとその業務内容   ││  │香 月 孝 夫│市  長  │ (2) 伊万里市観光戦略の年間計画       ││ 8 │       │      │ (3) 観光振興の情報発信           ││  │(一問一答) │関係部長  │ (4) 伊万里市の「おもてなし」        ││  │       │      │                       ││  │       │      │2.いまり秋まつり(トンテントン祭り)について │├──┼───────┼──────┼───────────────────────┤│  │草 野   譲│市  長  │1.本市が掲げる観光行政について       ││ 9 │       │      │                       ││  │(一問一答) │関係部長  │2.伊万里市第4工業用水道事業貯水施設建設  ││  │       │      │ 工事に対する仲裁申請について        │└──┴───────┴──────┴───────────────────────┘1.会議の顛末                (午前10時 開議) △日程第1 一般市政に対する質問 ○議長(内山泰宏)  おはようございます。定刻、定足数に達しておりますので、ただいまから本日の会議を開きます。 前日に引き続き、一般市政に対する質問を行います。6番井手清敏議員。 ◆6番(井手清敏) (登壇) おはようございます。先週末からの恵みの雨で、代明けした田んぼもすっかり緑のじゅうたんに変わりました。今回、2回目の質問となります。聞き苦しい点があろうかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。 6月生まれの井手でございます。6月は多くの命がわき上がる月だと言われております。必要以上に外出は控えたほうがいいとも言われております。それは命を踏むからだそうでございます。 昨年の3月11日の東日本大震災と原発事故以来、多くの犠牲者をつくり、10年も15年も人が住めなくなった土地ができたそうであります。そうした中に地域が麻痺状態になったとき、ボランティアツアー応援ツアーなど物心両面から下支えをしたのは観光だったそうです。観光には、いろいろな人との交流や出会いが経済効果だけでなく人生の喜びをももたらし、地域を超えて信頼関係を結び、活性化し、元気にする力があるようです。ぜひ伊万里市もあやかりたいものであります。 伊万里市の観光行政のことで、17日日曜日の佐賀新聞「わがまち未来形」の特集に、観光や文化を生かした伊万里市のまちづくりについて書いてありましたので、大体のことは理解できましたが、また改めてこの場をおかりして再度質問をいたしたいと思います。 今回、西九州自動車道唐津伊万里道路谷口インターまでが平成26年度、伊万里東インターが平成29年度、また伊万里松浦道路山代インターチェンジから松浦市の今福インターチェンジまでが平成26年度供用開始目標と公表されているところです。谷口インターは伊万里市で一番最初に開通するインターであり、重要な位置にあるのではないかと思われます。出口付近はナシ、ブドウの直売所もあり、観光農園として整備がされていますが、開通に合わせての質の高い観光農園を推進する必要があるのではないかと思っているところです。 今回、観光戦略室を新設され、観光に力を入れていくということですが、また市長の定例記者会見のときの後ろのボードに観光元年とありましたが、今あえて観光元年とはどういうことですかと市民の方からよく聞かれますので、その観光戦略、取り組みについてお尋ねをいたします。 例えば、市内にはフルーツや梅、キュウリ、アスパラ、伊万里牛等の農産物や波多津港の海産物、伊万里焼、唐津焼等の陶芸品や道の駅、佐賀大学の海洋エネルギーセンター名村造船所等産業学術観光や山ン寺窯跡等の歴史散策など多くの観光資源がありますが、どれから重点的に整備をしてPRをしていくのかお尋ねをして、1回目の質問といたします。 ○議長(内山泰宏)  産業部長。 ◎産業部長(深浦弘信) (登壇) おはようございます。井手議員の質問に回答いたします。 伊万里市には多くの観光資源があるが、重点的にというふうな御質問ですが、本市における観光資源につきましては、先ほどおっしゃられたように、伊万里焼を初め、伊万里牛、ナシ、ブドウなどの農産品やどっちゃん祭りなどのイベント、それから景観を生かす、そのほか産業観光、種々あると考えております。ただ、本市の観光形態を見ますと、ほとんどが宿泊を伴わない立ち寄り型の観光というふうに言われております。このため、観光を地域経済の活性化につなげていくには、伊万里を訪れる方に伊万里焼やフルーツを買っていただいたり伊万里牛を食していただくなど、観光客に消費していただく必要がありますので、本市の特産品を重点的にアピールし、そのよさを知ってもらい、より多くの方に伊万里を訪れていただきたいと考えております。このようなことから、今年度には観光戦略室、それから伊万里ブランド係を新設しているところです。本市の特産品を積極的にPRし、売り込みを図っていきたいというふうに考えております。 このような中で、先ほど重点的にというふうに御質問がありましたが、先ほどの佐賀新聞の中にもありますように、どれを重点とするんではなくて、グリーンツーリズムなどもかなり行われておりますので、そういうものをひっくるめてオール伊万里で観光振興と。オール伊万里でというのが大きくついておりましたので、使わせていただきますと、オール伊万里で観光振興を図ると。そして、交流人口を一人でも多くふやしていくということを観光戦略の原点ということで考えているところです。 以上です。 ○議長(内山泰宏)  井手清敏議員。 ◆6番(井手清敏)  先ほどオール伊万里ということでございますので、ぜひとも伊万里駅あたりにも1日1回あたり「伊万里讃歌」等を流していただけたらありがたいなと、そのように思うところでございます。 それでは次に、どのような観光客をターゲットとされているのか、観光客の形態、または分析はどのように解析されているのか、県内、県外、日帰り等、先ほど泊まりは少ないとおっしゃいましたが、どのようになっているか、数値的データをお示しいただければありがたいと思います。 ○議長(内山泰宏)  産業部長。 ◎産業部長(深浦弘信)  どのような観光客をターゲットと考えているのかというのと観光客の分析ということでお答えしたいと思います。 本市における観光客誘致の最大のターゲット、もう福岡都市圏、200万人から250万人と言われる巨大な福岡都市圏ターゲットにして、重点的に活動していきたいというふうに考えております。 それから、観光客の分析ということですけれども、県が毎年実施しております佐賀県観光客動態調査の最新データが、平成22年分があります。これは暦年での数字になります。年度ではなくて暦年での数値で申し上げます。 まず、本市を訪れた観光客の総数は131万9,000人です。そのうち県内から69万4,000人、県外からが62万5,000人となっております。この中で、県外は福岡県が圧倒的に多くありまして、福岡県から31万7,000人が本市を訪れているということで、県外の県別では最も多い数値となっております。また、日帰り、宿泊別で申しますと、先ほど全体で131万9,000人と言いましたが、日帰り客が122万7,000人です。それに対して宿泊客は9万2,000人となっておりまして、立ち寄り型観光と言いましたけれども、これの実態が数字としてもあらわれているというふうに考えているところです。 ○議長(内山泰宏)  井手清敏議員。 ◆6番(井手清敏)  大体わかりました。 それでは、商品開発のための支援体制づくり、先ほど伊万里ブランド係ということをちょっとおっしゃいましたけれども、それの進め方、例えば、商品開発等の仕方ですかね、そういったところの熟年の方とか若い方とか好みがいろいろ違うと思いますが、そういうところでの支援体制はどのようにされているのかお聞きをいたしたいと思います。 ○議長(内山泰宏)  産業部長。 ◎産業部長(深浦弘信)  新たな商品開発のための市の支援体制ということでお尋ねですが、伊万里市では産業部だけではなくて、政策経営部の中にまちづくり関係の支援をする室があります。そういうところもあわせての話になりますが、フルーツや野菜を使用したスイーツの商品開発への支援ということで、市民が主体となった地域づくり活動を支援するということから、平成14年度から実施しておりますが、21世紀市民ゆめづくり計画支援事業におきまして、これはもう皆さん既に御存じだと思いますが、九州ご当地グルメグランプリにおいて2年連続第1位を獲得いたしました伊万里食三昧伊万里牛ハンバーグを初め、JA伊万里梅部会女性部いまり梅加工研究会による青梅サイダー、それから梅ジュース、梅ジャムなどの梅加工品の開発、そして波多津町開発促進協議会による波浦の塩など、多くの特産品の開発研究に対する支援を行っているところです。 また、佐賀県におきましても、九州管内での生産、出荷が少ない新しい野菜等の栽培、既存品目の栽培、加工法等の工夫による新たな園芸特産物づくりを支援するキラッと光る佐賀県の園芸特産物づくりチャレンジ事業を初め、新たな加工品の開発に取り組む事業を支援するさが農業経営多角化等チャレンジ支援事業等のほかにも、新技術の研究開発を支援する財団法人佐賀地域産業支援センターがありまして、さが農商工連携応援基金事業等を行われております。この中で、伊万里のお茶や梅を使ったアイスクリーム、それから金柑リキュールなど、伊万里市の新たな特産品として商品が開発されているところです。 このように、新たな商品開発への支援事業につきましては、伊万里市を初め、佐賀県の制度にもたくさんあって、現在も利用していただいているところです。 今後とも商品開発へのニーズに対しましては、それぞれの形態によって変わってくると思いますので、個別に内容を検討いたしまして、全面的に協力をしていきたいというふうに考えているところです。 ○議長(内山泰宏)  井手清敏議員。 ◆6番(井手清敏)  私も飲食業組合等に二、三、伊万里牛ハンバーグに次ぐものは何かないかということで幾らかリサーチしてまいりました。そこで、参考のためでございますけれども、お知らせをいたしておきます。 やはり伊万里牛は、伊万里牛ハンバーグに次ぐものは伊万里カレーがいいんじゃなかろうかと。それに特産のアスパラを乗せたりとか、そういったところでしたらいいんではなかろうかというお話でございます。それと、伊万里どんぶりというふうな、伊万里カレー伊万里どんぶり、そういったところが意見が出ておりますけれども、今後の福岡からのお客さんは恐らく高齢者の方が多いだろうということで、スローフード、できるだけ有機野菜を使ったようなところで、健康食ですかね、そういったところで進めていただけないだろうかというお話でありました。 私的にはコロッケとか、この間、新聞に載っておりましたけれども、でんでんさんの黒米とかを使った炊き込み御飯等、そういったところの自然食ですかね、伊万里らしい食材を使っての弁当とか、そういったところの開発をしていただければなと、そのように思っているところでございます。 それでは次に、平成26年度に西九州道の谷口インターが開通いたしますが、伊万里市の観光の玄関口として整備する必要があるのではないかと思っておりますが、市の計画としては何かあるのか、どのようにお考えであるのかお尋ねをいたしたいと思います。 これについては、市長よろしくお願いいたします。 ○議長(内山泰宏)  市長。 ◎市長(塚部芳和) (登壇) 平成26年度に南波多の谷口まで西九州自動車道が開通いたします。来年の4月前には、北波多インター、その後が谷口インターですから、本当にいよいよだなという気がいたすわけでございます。 そういう中で、今御質問の谷口インターの出口付近ではないかと思うんですけれども、そういうところに計画はあるのかということでございますけれども、現時点では計画はございません。西九州自動車道について若干申し上げますと、この道路は現在の計画におきましては、沿線にトイレもない、あるいはまた一般的にある直売所のようなのも計画はない、こういう道路でございます。5月に実は唐津のほうで福岡、佐賀、長崎3県の西九州道の期成会があったわけでございますけれども、今回、私がこの3県の期成会の会長を仰せつかったわけでございますけれども、そういう中で、私自身も質問がしにくかったんですけど、九州地方整備局に対しまして、西九州自動車道にトイレもない、あるいはまた道の駅のような場所もないというのはいかがなものかということで御質問をしたわけですけれども、整備局が言うには、こういうふうなものをつくるよりも、早く道路そのものを促進させたいという考えで、こういう計画はないんだということでありました。そのかわり、例えば、伊万里なら伊万里に6カ所のインターチェンジをつくって、しかも、この道路は無料であるというようなことだから、そういうトイレだとか、あるいはまた買い物をしたいという人はこのインターからおりて、そういうふうなところに行ってくださいという発想、考え方でこの道路はつくられているということでございます。 現状はそういうことでございますけれども、いずれにいたしましても、平成26年度に福岡都市圏からいよいよ伊万里の入り口の谷口インターにつながってくるわけでございますので、今お尋ねの何らかの仕掛けづくりというのは私は今後必要になるだろうと思っております。現時点では具体的な谷口インター付近での計画はございませんけれども、私自身思うには、どうか南波多のまちづくり協議会あたりを中心に、南波多がいわゆる西九州自動車道が完成した暁に、通過するまち、いわゆる西九州自動車道が完成して全く南波多におりてもらえない、そういう通過するまちになって、ある意味では何のために西九州自動車道ができたのかいと言われないような、そういう対策をやはり講じる必要があるんじゃないかと、このように思っておる次第でございます。 こういうふうなことから、特に南波多町はまちづくり協議会が大変熱心でございますので、この問題については、今からやはり対策を講じる必要があろうと思っておりますので、特に南波多は観光農園もあります。特に、この観光というのは、見る、買う、そして食べる、そういう中で体験型の観光もこれから非常に重要な要素でございますので、観光農園あたりを生かした観光客の増加というのは大変南波多にとっても大きなものがあろうと思っておりますので、こういうふうな仕組みづくりをさらに拡大する方策だとか、そのためにはまちづくり協議会を初め、JA、いわゆる農協とかですね、あるいは各種観光農園部会、こういうふうなところと連携をされて、いろいろな対策を今後講じる必要があろうと思っております。そのためには、今回、観光戦略室を市のほうも設置しておりますので、市と一体となって今後の計画づくりあたりに市も支援をしていきたいと思っております。 そういうことで、井手議員におかれましても、ぜひ地元のリーダーとして、まちづくり協議会あたりと一緒になって今後の戦略に働きかけをしていただきたい、このように思っております。 ○議長(内山泰宏)  井手清敏議員。 ◆6番(井手清敏)  ぜひとも南波多のふるさと村さんを中心に、伊万里市のほうも御支援、御指導のほどをよろしくお願いいたします。 今から5年後、平成29年には松浦市の今福まで開通をいたします。その後、全線開通したときにはどんな伊万里になるのだろうかと、そのように思っているところでございます。特産品の販売と伊万里市のブランド品の販売は、多くのすばらしい食材がありますので、恐らく発展するだろうと思いますけれども、勤勉な国民性がゆえに観光は日本人にとって大変苦手な分野だと言われているところでございます。私たちの観光には人と人との交流が根底にあることを忘れてはならないと、そういうふうに考えているところでございます。伊万里市の未来を開くのは感じる観光ではなかろうかと、そのように考えております。普通に安心して暮らせる気持ちのいい心豊かな住みたいまち伊万里子どもたちや観光客に贈りたいものだと、そのように考えているところでございます。 どうかこの観光行政が、市内の子どもたちや住む人間にとって本当に素晴らしい、そういう観光行政となりますことを心から祈念して、甚だ短こうありますけれども、後ほどまたこの観光について先輩たちが質問をされますので、この辺で終わりたいと思います。本日はありがとうございました。
    ○議長(内山泰宏)  ここでしばらく休憩いたします。               (午前10時23分 休憩)               (午前10時45分 再開) ○議長(内山泰宏)  会議を再開いたします。 引き続き、一般市政に対する質問を行います。23番盛議員。 ◆23番(盛泰子) (登壇) 今回、私は大きく4点について一般質問をいたします。 まず最初の1番目、危機管理についてでありますが、5回連続の1番、危機管理ということで設定しております。 その(1)原子力防災に関してでございますが、去る5月30日、防災会議が開かれました。伊万里市で初めて地域防災計画に原子力防災編が組み込まれると、その世紀の一瞬に私は同席し、非常に感動を覚えたところでございます。これまでの議会で提案し、約束されていた新たな女性委員お二人が加わり、またその方からの発言もあるなど、非常に有意義な場だったというふうに思っております。今後は地域防災計画について、地方自治法第96条第2項の議決権への拡大へ向けての研究がますます必要になってきたというふうに思ったところです。 今回、まず1回目で質問いたしますのは、①九州電力との安全協定へ向けてであります。 この件については、これまで市長も事前了解まで踏み込んだ形で、30キロ圏内の自治体と足並みをそろえてやっていきたいというふうに御答弁をいただいてきたわけですけれども、残念ながら今回その足並みがそろわない状態に今なってきております。その理由は何なのか、どのように分析されているのかについてお尋ねをいたします。 それから大きな2番、政策決定における市長と「教育委員会」の協議についてであります。 ここで教育委員会にかぎ括弧をつけております意味は、いわゆる教育委員会事務局ではなく、5人の委員さんから構成されている合議体としての教育委員会を示すと、そういう意味でございます。 最近、県内で首長と教育委員会の位置関係が揺れる状況が発生しております。また、全国的に見ても、自治体の長が教育委員会との協議なしに独自の施策を強行する例が見られることを大変危惧しているところでございます。 そこで、まずお尋ねしたいのは、市長と教育委員の意見交換の場の設定が必要ではないかというふうに思います。これは何かがあったときにということではなく、平時からそういうものが必要ではないかというふうに思いますので、現状はどのようになっているかお尋ねをいたします。 それから大きな3番、空き家条例についてでございます。 これについては、条例化の必要性をこの議会で議論しようというふうに考えておりましたが、現在、複数の自治体で検討が始まっているということで、これについては大賛成の立場であります。それでは、その条例が議会に出てきたときに、やはり私たちはしっかり議論し、足りないところはもしかしたら修正するかもしれませんが、そうなる前にどのような論点が今上がっているのか、御答弁をいただきたいと思います。 それから最後の4番でございますが、住民生活に光をそそぐ事業というのがございます。 これについて、内容説明と伊万里市の取り組みについてお答えをいただきたいと思います。 以上、問題提起の質問といたします。 ○議長(内山泰宏)  総務部長。 ◎総務部長(前田隆博) (登壇) 盛議員の原発から30キロ圏内の自治体の足並みがそろわなかったのはなぜかという御質問に回答いたします。 九州電力との安全協定につきましては、先ほど議員御案内のとおり、玄海原発から30キロ圏内の自治体であります福岡県糸島市、長崎県の松浦市、佐世保市、平戸市、壱岐市、佐賀県の唐津市、そして伊万里市の7市において、昨年5月に担当課長会議を発足させ、安全協定締結に向けた協議を行ってきたところでございます。 本年5月7日には、そのうちの伊万里市、松浦市、佐世保市、平戸市、壱岐市の5市長が福岡市の九州電力本社を訪問し、副社長兼原子力発電本部長に対し安全協定締結に向けての申し出を行いました。このような経緯の中で、本年4月2日に福岡県糸島市が福岡県及び福岡市とともに協定を締結し、6月9日には松浦市や佐世保市など4市が長崎県とともに協定を締結したところでございます。 御質問の自治体間での協定内容や協定締結の時期が違うことにつきましては、昨年の福島原発事故の発生直後において、県は違っても玄海原発の周辺に住む住民の不安は同じで、今後の対策も共通するものがあるのではないかということで、先ほど申し上げました30キロ圏内の自治体で担当課長会議を発足させ、本年4月まで安全協定の内容等について議論を深めてきたところでございます。 この議論の中においては、佐賀県は協定が締結されているが、福岡県と長崎県は全く協定がないという事情の違いや玄海原発からの距離の違いによる協定内容の違いなど、いろいろな意見が出されたところでございます。このような状況から、原発対策は共通の課題として今後も協議は行うものの、安全協定締結についての九州電力との交渉や協定の締結自体はそれぞれの県単位で行うことということが自治体間の共通認識となっておりましたので、御理解を賜りたいと存じます。 ○議長(内山泰宏)  教育長。 ◎教育長(森哲也) (登壇) 平時から市長と教育委員会との意見交換が必要ではないかという御質問に対しまして、現状とあわせましてお答えを申し上げます。 教育委員会は教育委員により構成される合議体であり、教育行政が教育基本法の趣旨にのっとり教育の機会均等、教育水準の維持向上及び地域の実情に応じた教育の振興が図られるよう、政治的中立性と安定性の確保が強く要請されるために、教育委員会と市長は相互に対等かつ独立して、その事務を執行しております。 また、市長は、歳入歳出予算のうち教育に関する事務に係る部分その他特に教育に関する事務について定める議会の議決を経るべき事件の議案を作成する場合においては、教育委員会の意見を聞くことが地方教育行政の組織及び運営に関する法律により義務づけられております。このために、本市では毎月1回、定例教育委員会を、必要に応じて臨時教育委員会を開催し、教育に関する方針の策定、教育委員会規則の制定、改廃、教育に関する予算などを議案、議事として事務局から説明を受け、審議、承認をしております。 議員から御案内の政策決定における市長との意見交換につきましては、現在のところ行っておりません。しかし、定例、臨時教育委員会で教育委員から出された意見を受けて事務局が市長と協議を行っており、日ごろから委員会の意向を十分に酌み取っていただいております。 教育委員会から市長へ直接的に意見を伝えた事例といたしましては、平成20年9月に市民図書館における指定管理者制度の導入についての教育委員会での検討結果を教育委員長、教育委員の連名で提出したことがありますが、市長にはその内容をよく御理解いただきました。 平時から市長との意見交換の場の設定につきましては、議員の御提案として、その意義もよく理解できますので、教育委員の皆様に意見を聞いてみたいと思っております。 ○議長(内山泰宏)  建設部長。 ◎建設部長(青木政博) (登壇) 空き家条例の検討でどのような論点が上がっているかという御質問でございます。 空き家条例の検討の経緯につきましては、昨日の高木議員の質問でお答えいたしましたので、検討事項についてお答えしたいと思います。 現在検討を行っております空き家の適正管理に関する条例案についてですが、検討条例事項といいますか、条項について申し上げますと、まず目的や用語の定義、所有者の責務と手続の流れ等を明確にした条項になるように検討を行っております。 手続の流れの概要を御説明いたしますと、危険な状態にある空き家が発生した場合、市民より情報を提供していただきまして、その案件について実施調査を行い、必要により立入調査を行うようにしております。その結果、危険度や緊急性を判断いたしまして、必要な措置について所有者に対しまして助言及び指導を行い、その後、勧告を行いまして、改善が図られない場合は命令、またその後、氏名等の公表を行います。それでも改善ができない場合は、所有者がその履行をしない場合、行政代執行に基づく代執行を行いまして、所有者へ代執行費用の請求を行うように考えております。 また、経済的な理由により措置が行えない所有者、または所有者の同意を受けて措置を行う地元団体等に助成を行ったり、市が土地、建物の寄附を受け、市で措置を行うことなどを検討いたしております。 いずれにいたしましても、個人の財産権を侵害するおそれがある事項でございまして、慎重な対応が必要でありますので、今後も検討会において研究、検討を行っていきたいと考えております。 ○議長(内山泰宏)  政策経営部長。 ◎政策経営部長(山本洋一郎) (登壇) 盛議員の4点目の住民生活に光をそそぐ事業について、内容説明と市の取り組みについてお答えをいたします。 この事業は、平成22年10月に閣議決定をされました円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策を踏まえ、補正予算として3,500億円が地域活性化交付金として計上され、そのうち1,000億円が住民生活に光をそそぐ交付金として予算措置をされております。 このときの伊万里市における地域活性化交付金の総額は8,912万7千円であり、そのうち1,504万2千円が住民生活に光をそそぐ交付金として交付をされております。この住民生活に光をそそぐ交付金につきましては、本来、住民の皆さんにとって重要な行政分野でありながら、なかなか光が当たっていなかった分野、具体的に申し上げますと、地方消費者行政、あるいはDV対策、自殺予防等の弱者対策、自立支援、知の地域づくりといった分野への取り組みに対する支援として位置づけをされておりまして、伊万里市におきましては交付金の趣旨を踏まえまして、知の地域づくりにおける図書購入費、またDV対策における新たな女性自立支援相談員の配置に係る費用等に充当し、取り組んだところであります。 交付金としては平成22年度のみの予算措置となっておりますが、雇用の面等においても継続的に展開していく必要があることから、国のほうでは住民生活に光をそそぐ事業に呼応した分を平成23年度より交付税措置として、普通交付税の算定に当たって用いられる単位費用に算入をされております。 具体的に申し上げますと、平成23年度における既存費目の単位費用の算入としては、まず消費者行政に対しては消費者行政推進費に係る需用費について、自殺予防に対しては保健衛生費に係る職員の給与費について、そして知の地域づくりに対しては社会教育費に係る図書館職員の給与費等について、需要額はそれぞれ増額となっておりまして、平成24年度におきましても、引き続き同様の措置となっております。 ただ、普通交付税は基準財政需要額から基準財政収入額を差し引いた額が交付基準となっておりまして、基準財政需要額、収入額ともに、さまざまな算定項目を積み上げて額が決定されるものであります。特に、基準財政収入額においては景気の動向に左右される税収入により算定されることから考えますと、普通交付税そのものが景気の動向に左右される面もありますので、基準財政需要額に算入されているとはいえ、算定項目に対応した予算を確実に見込めるかどうかは一概に言えないところもございます。 このような中、地域の実情に応じた適切な行政サービスを展開していく必要がございますが、国の住民生活に光をそそぐ交付金の継続的な取り組みにつきましては、伊万里市におきましても、女性自立支援相談員の設置やDV被害支援基本計画の策定に取り組むなど、市民のニーズに対して緊急性や公平性、優先性を慎重に判断しつつ、特に市民生活における安全・安心に十分配慮しながら政策決定を行い、予算措置をしているところでございます。 ○議長(内山泰宏)  盛議員。 ◆23番(盛泰子)  それぞれ御答弁いただきましたが、一問一答で深めていくのは4番から順に上がっていきたいと思いますが、今、政策経営部長から御説明をいただいた4番の住民生活に光をそそぐ事業の交付税措置の件ですね、これについては、今後の審査に活用するための布石として、きょうは深めることはやめておこうというふうに思いますので、ひとまずこれで結構です。 3番の空き家条例についてに行きたいと思います。 建設部長のほうから具体的に詳しく御説明をいただいて、これがまたどう煮詰まっていくのか、条例案として提案されるときに私たちがしっかり議論ができるように、また勉強していかなければいけないなというふうに思いました。 そこで、(2)のほうに入りますけれども、空き地の管理については、ひとまず今の条例検討の中では入っていないようですね。そうですね。となると、実は私は平成16年9月議会、もう大分昔のことになりますが、特に住宅団地における空き地の管理が、それぞれコミュニティで何とか解決はしてくださっている姿もあるんですけれども、雑草が生い茂っていて周りの皆さんに御迷惑をかけている状況があるので、何とか対応をすべきではないかということで御質問を申し上げております。そのときの永峰市民部長の答弁は、ひとまずPRに努めると。市の環境保全条例のほうでそれについてはうたっているので、PRに努めるということでございましたが、その後、空き地についての市に対する要望とか苦情とか、そういうのはどのような状態になっているでしょうか。 ○議長(内山泰宏)  市民部長。 ◎市民部長(吉田正男)  まず、空き地に関する相談件数でございますけれども、先ほど議員おっしゃった平成16年度は2件でございました。そして、最近でございますが、平成22年度が8件、平成23年度も8件、ことしが6月14日現在で一応3件というふうになっております。 それから、その対応でございますけれども、先ほどおっしゃいましたように、いろんな方策を私どもも考えてはおりましたけれども、今のところ具体的に言いますと、ホームページに載せたりとか、それから広報とかチラシ等でやるぐらいのところで、具体的な効果があったというような状況では今のところございません。 ○議長(内山泰宏)  盛議員。 ◆23番(盛泰子)  前回質問したときには、今部長からもありましたように、支援の相談は年に二、三件だということでございました。ここ8年たって、ふえている状況にあるし、また住宅がだんだんふえてきている中では迷惑度も高まっているというふうに思うわけですね。そうなると、8年前にはまだPRで何とかなるんではないかというふうに言われていたことが、もうちょっとやっぱり踏み込んで、例えば、あのとき紹介したのは、市原市とか旧八日市場市の条例でございましたが、踏み込んだことをしないと市民への迷惑が解消されないというふうに思うんですけれども、より積極的な対策を考えることはできませんか。 ○議長(内山泰宏)  市民部長。 ◎市民部長(吉田正男)  空き地の件につきましては、伊万里市で持っております条例の中で、伊万里市環境保全条例の第13条、それから伊万里市廃棄物の減量及び適正処理並びに環境美化に関する条例の第15条、それから伊万里市火災予防条例の第24条で適正管理をするように定めております。いわゆる環境保全条例と廃棄物処理関係の条例につきましては、指導、命令などができるようになっているものの、罰則や行政代執行まで盛り込んだ条例は今のところ伊万里市にはございません。 空き家のように、ほうっておけば人命や財産に影響を及ぼすところについては言うまでもなく、また現在のところ指導すれば何とか草刈り等も行っていただいている状況でございますので、今の段階では代執行などを盛り込んだ条例の制定は必要ないのではないかというふうな考え方を持っております。 ○議長(内山泰宏)  盛議員。 ◆23番(盛泰子)  空き家に附属する土地については、空き家条例のほうで多分カバーができるんだろうというふうに思うんですね。それで、今の市民部長の答弁を聞いていて思ったのが、こういう市民が迷惑をこうむっている問題こそ、むしろ議員提案で条例化をするということも一つのやり方かなというふうに思います。 実は多久市ではこのことについて議員提案条例をするそうで、きょうが議案質疑だというふうに聞いておりまして、傍聴に行けないのはちょっと残念なのですが、伊万里市議会の中で有志を募って、この種の条例とか、あるいは公共事業における地元業者を優先する条例などの検討を私のほうで始めていこうかなというふうに今の答弁を聞いていて思ったところでございました。 いずれにしても、空き家条例の審査をしっかりやっていくように、これからまた努力をしていきたいと思います。 以上でこの件についての質問は終わります。 大きな2番に戻りまして、政策決定における市長と「教育委員会」の協議についてで、先ほど教育長のほうから御答弁をいただきました。 確かに市民サービスコーナーなどに備えてある教育委員会の会議録を拝見いたしますと、教育委員会での議論がどんなものがあっているのかということは拝見することができますし、それが皆さんを通じて市長のほうに届いているというのも十分理解をしております。また、事務局を通してそういう間接的なことというのはなされているというふうに思うわけですが、私が今回申し上げたいのは、そういう間接的なものではなく、やはり直接胸襟を開いてお話をするような機会を持っても悪くはないのではないかなという意味なんですね。 先ほども出た図書館の指定管理の問題については、市長雑感の第248号で書いていただいておりますし、あるいはそれに先立っては「有明抄」でオバマ大統領の演説を引用された文章が書かれたりして、これは今、全国的にも引用されている場面が非常に多いんですよね。私が政務調査費でいろんなところに行く中で、島根県出雲市の西尾前市長さんが、この方は小学校への読み聞かせも自分で行かれている方でしたけれども、教育委員会との懇談を割と時々するんですよというふうに言っておられました。それから、きょうは議場に教育委員長に御足労いただいておりますが、よその議会を視察に参りましたときに必ず議場を見せていただくんですが、教育委員長の席がいつも置かれているところというのが結構たくさんあるように思っております。亡くなった増本県議に、県議会でも教育委員長は必ず出席されますから、求める答弁が違うのでしょうかというふうにお尋ねをしたら、やはり教育委員長は合議体の教育委員会の長であり、教育長は教育委員会事務局の長であるということで、求める答弁も分けていますよということを教えていただいた経緯がありますので、今回はあえて教育委員長に議場に来ていただきました。 そこで、先ほど教育長は教育委員に御相談をしてみるということで、ひとまずそれでいいわけですが、ぜひ教育委員長としても、今回、私が提案している市長とのざっくばらんな──意見交換というよりも懇談ですね。そのようなことについてはどう考えられるのか、お考えをお聞かせいただけますでしょうか。 ○議長(内山泰宏)  教育委員長。 ◎教育委員長(馬場﨑満朗)  私が申し上げたいことは教育長がほとんど答弁いたしましたが、私の考えを二、三述べさせていただきたいと思います。 まず、平成22年6月議会で、私は次のようなことを申し上げました。一般行政と教育行政が調和のとれた適正な事務の管理執行が必要であり、何よりも両者の信頼関係が必要だと。先ほど教育長が申し上げましたように、教育委員会では絶えず市長部局との連絡調整を行っておりまして、この信頼関係というのはできているのではないかと私は思っております。 次に、教育行政は日本国憲法、教育基本法、学校教育法、社会教育法など、いろんな法律に基づいて行われております。とりわけ首長と教育委員会との関係は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律、これに明記されておりまして、第23条には教育委員会の職務権限が19項目記されております。また、第29条には、途中ちょっと省略をいたしますが、地方公共団体の調和、議会の議決を経るべき事件の議案を作成する場合、教育委員会の意見を聞かなければならないというふうに規定されております。我が国は法治国家でありますので、法令は遵守されなければならないと思います。伊万里市の場合、この第29条はきちんと遵守されていると思っております。つまり教育委員会の意見をきちんと聞いていただいていると。先ほど教育長が答弁しましたように、4年ほど前に伊万里市民図書館の指定管理者制度の問題が出たときに、私たちの意見をきちんと聞いていただいたところでございます。 最後に、これからの今後の市長との意見交換、懇談会についてですけれども、ほかの教育委員の方々の意見をよく聞いて、調整をして、前向きに検討したいというふうに思っております。 以上です。 ○議長(内山泰宏)  盛議員。 ◆23番(盛泰子)  教育委員長から御答弁をいただきました。信頼関係ができているというのは、私もそれが揺らいでいるから質問しているわけでは決してございません。それができているし、法律に明記されていることも守られているのもよくわかっております。ただ、そうではない状況がよそで起きているから、やっぱりそういうことが起きる前に、こういうことは考えておくべきではないかなということでの御質問でございました。ぜひほかの教育委員の皆さんとも御協議をいただいて、その形が実現するように願いたいと思っております。 今、教育委員会のほうにそのことを投げかけましたが、これはやはり市長の気持ちというのも大事にしなければいけないと思いますので、市長はいかがお考えでしょうか。 ○議長(内山泰宏)  市長。 ◎市長(塚部芳和) (登壇) 教育行政につきましては、市政を遂行する上で大変重要な施策であると、私自身もこのように思っておりまして、そのために教育行政については、積極的な施策を展開させていただいております。ただ、市長部局として教育委員会に予算をつけるというようなことが現在のやり方でございますけれども、そこに至るまでのプロセス、それは基本的には教育委員会のほうから予算要望だとか予算の査定、そういうときにいろいろな議論をさせていただくこと、そしてもう1つは、その時々において、教育委員会において重要な案件があるときに市長協議が行われている、そういうふうなことが通常であります。 そういう中で、平時から教育委員と市長との意見交換というようなことにつきましては、私自身もこれについては何ら嫌だというわけにはいかないと思っておりまして、むしろ教育委員それぞれの考え方、そういうふうなことを聞くことも私自身も大変重要なことではないかと思っております。確かによその県あたりでは、教育委員会は教育基本法の中で政治的な中立性というようなことがあるから、教育委員会の中だけで、いろいろな議論について首長は余りタッチするなというようなことで、そこでいろいろな、いわゆる知事部局、首長部局と教育委員会との対立あたりがあっているわけでございますけれども、やはり基本的には教育委員というのは首長の任命権でもあるわけでございますので、そういう中で、日ごろより意見を平時に交わすということは、私自身も教育行政を勉強させていただく上でも大変参考になる点もあろうし、そしてまた教育の機会均等、あるいは教育の本来の姿あたりを理解する上でも、いい勉強の機会になるんじゃないかと思っておりますので、意見交換の場については私もやぶさかではございません。 ○議長(内山泰宏)  盛議員。 ◆23番(盛泰子)  では、今後を見守りたいと思いますが、私の願いとしては、市長プラス教育委員5人、だから6人ですね。でのインフォーマルな形で、本当に腹を割った話ができるような場の設定が望ましいかなというふうに、ちょっと注文しておきたいと思います。 それでは、(2)の県内公共図書館のネットワークのところに行きますけれども、県立図書館を中心に公共図書館がネットワークとなるのが、やはり図書館本来のあり方だというふうに思っておりますが、佐賀県内ではどのようなことがネットワークで行われているのでしょうか、御説明をお願いいたします。 ○議長(内山泰宏)  教育部長。 ◎教育部長(原正憲)  盛議員の県内公共図書館のネットワークについて回答いたします。 図書館には、1つ、知識の保存、蓄積の役割があります。現在、日本で1年間に出版される本は約7万7,000冊であります。過去に出版された本を含めると、商業ルートで入手できるものに限定しても50万冊から60万冊あります。一方、利用者の求める資料はさまざまであります。絶版になった過去の本や地方出版の資料、書店では入手が難しい行政資料など多岐にわたります。これらを1つの図書館、自治体、都道府県立図書館で所蔵することは不可能であります。また、公共図書館と書店の違いは、歴史的に価値ある資料を保存し、蓄積していくことです。1つの図書館では書庫のスペースに限りがあります。しかし、所蔵していない資料を探し出して利用者に提供することは公共図書館の重要な役割であります。 資料の要求にこたえるため、全国の図書館は大きなネットワークで結ばれています。佐賀県内の図書館で実施しているネットワークには、相互貸借、雑誌の分担保存、遠隔地図書返却システムなどがあります。 相互貸借でございますけれども、伊万里の図書館が所蔵していない資料を他の図書館から借り受けたり、逆に伊万里の資料を他の図書館に貸し出したり、読みたい利用者に貸し出しするものです。伊万里市が他の図書館から借り受けた資料は、平成22年度317冊、平成23年度は422冊です。また、伊万里市が他の自治体に貸し出した本は、平成22年度469冊、平成23年度は594冊です。この中には福岡県や長崎県の図書館、国立国会図書館、大学図書館などから借り受けた資料もあります。 次に、雑誌の分担保存でございます。 雑誌の保存に関しても、県内の18の図書館が協定を結び、75種類の雑誌を分担し、10年間保存をしております。各館が保存する雑誌の数に関しては、初めに各図書館が購入している雑誌の中で長期的に保存が必要と思われる雑誌を検討し、図書館の規模や書庫の状況を考慮し、各館が保存する雑誌の数を決定しており、伊万里市が現在担当している雑誌は、「学校図書館」や「小さな蕾」など7誌であります。 なお、各館が保存する雑誌に関しては、平成11年4月に第1回の協定を結び、数年ごとに見直しを行っており、最近では24年4月1日に改定をしております。 次に、遠隔地図書返却システムであります。 このシステムは、県立図書館で借りた本を、伊万里の図書館など、それぞれの自治体の図書館で返すことができるもので、平成17年7月から開始しております。 これらの相互貸借や遠隔地返却システムを円滑に実施するため、県内の図書館は平成22年4月に物流に関する協定を結び、その費用は県が負担をしております。 また、新しい取り組みとして、近年では図書館職員の資質の向上をするために、各館の職員が意見交換のできる場を設けたり、図書館で開催される研修会に近隣図書館の職員の参加を受け入れたり、図書館業務の基礎がわかる図書館ハンドブックの作成にも取り組んでいるところでございます。 以上でございます。 ○議長(内山泰宏)  盛議員。 ◆23番(盛泰子)  御説明いただきましたが、特に私は雑誌の分担保存については、今部長からもありましたように、ことしの4月に改定がなされたばかりですね。ネットワークでの約束事が、運営形態が変わることによってどうなるのだろうかというふうに危惧しているのですが、これについてはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。 ○議長(内山泰宏)  教育部長。 ◎教育部長(原正憲)  運営形態が変わって、そのところが心配だということですね。 このネットワークは、県民の期待にこたえるため、県全体が大きな図書館として機能することで、佐賀県では平成22年度の県民1人当たりの貸し出し数が6.69冊で、全国4位となっております。 しかしながら、公共図書館の運営形態が自治体の直営でなく、NPOや指定管理者への委託といった図書館もふえております。足並みが乱れることが一番心配であります。5月に開催された佐賀県内の公共図書館で構成する公共図書館協議会でも、運営形態にかかわらず、県内の公共図書館のネットワークを強化、支援する方向で話し合われたところでございます。これからも見守っていきたいと思っております。 ○議長(内山泰宏)  盛議員。 ◆23番(盛泰子)  全国4位というのは大変な驚きですね。これは県立図書館だけで比べれば恐らく四十何位だろうというふうに私は思っておりまして、ぜひそういうことが今後揺らぐことがないように、やはり私たちも自分たちの問題として考えていかなければいけないなというふうに思いました。 では最後に、1番について残りの時間を使ってやっていきたいと思います。 先ほど御答弁いただいた内容についてもいろいろ申し上げたいのですが、もうちょっとそこは省略いたしまして、今回、事前了解をやはり求めるというふうに市長は一貫して言っていらっしゃいます。その意味について、あえてここで御答弁をいただきたいと思います。 ○議長(内山泰宏)  市長。 ◎市長(塚部芳和)  九州電力に対しまして、私は事前了解を求めております。先般、日曜日に福岡で福岡伊万里会が開催されまして、そのときに出席した中で、福岡の伊万里出身の方が言われるには、福岡のほうで伊万里の市長は大変有名になっておりますということでした。何でですかと言いましたら、唯一九州電力に対して盾突いている市長ということで有名になっているということで、むしろ福岡の伊万里出身の方から伊万里市の安全・安心のために頑張ってくださいとエールを送られて帰ってまいりました。 私が事前了解を求めている根拠につきましては、福島第一原発で、御存じのとおり、立地自治体だけの問題ではないということは、これは多くの国民の皆様がわかっていらっしゃると思っております。事故があった場合は、立地自治体だけが被害をこうむるんじゃない、むしろ多くの周辺の自治体が被害をこうむるわけでございます。そういう中で、現在は安全協定が締結されておりませんけれども、事前説明と事前了解の違いは、事前説明は一方的な事業者側の説明に終わるわけでございますけれども、事前了解になれば、ある程度の歯どめがかかるんじゃないか、あるいは安全性のチェックができるんじゃないかというようなことでございまして、そのためにはやはりハードルを高くしておかなければ、事業者側にとりましても、やはりこれは規制といいますか、きかないんじゃないかという思いがありまして、事前了解を現在も求めている状況でございます。 ただ、これについては、市長会のほうで私が先頭に立って、九州電力に対して安全協定の締結を求めるよう、まずテーブルに着くという、そこまでは現在行われておりますけれども、ただ、九電のほうからボールが返ってきておりません。現在はそういう状況でございます。 ○議長(内山泰宏)  盛議員。 ◆23番(盛泰子)  この問題は東日本大震災以前から市長はずっと言い続けてきたことですので、やはりその線でぜひ頑張っていっていただきたいなというふうに思います。 それでは、消防のほうに行きたいと思いますが、さきの議会で相互応援協定の議論をいたしましたね。そのときに、玄海原発で何かあったときには伊万里の消防からも出動することになっているということの確認ができたわけです。 そこで、そうなると防護服が必要になるわけですが、現在の保有状況と、今後それについてどういうふうに考えていかれるのかお尋ねしたいと思います。 ○議長(内山泰宏)  消防長。 ◎消防長(幸松伝司)  それでは、防護服の保有状況についてお答えをいたします。 県内の消防本部の防護服の保有状況でございますけれども、唐津市が7着、それから鳥栖・三養基が5着、佐賀広域が2着保有をしておりまして、伊万里を初め、ほかの4消防本部は保有をいたしておりません。 防護服を保有している3つの消防本部の整備方法とか財源につきましては、唐津の7着のうち5着は、国から原子力発電施設等の所在道府県に交付される原子力発電施設等緊急時安全対策交付金によって県が購入をして、そして唐津市に貸与をしていると。あとの2着については、唐津市の一般財源で購入をされているということでございます。 あと、鳥栖・三養基地区につきましては、自衛隊の目達原駐屯地がございますので、そこを管轄している関係で防衛省の補助金で、これは神埼もそうなんですけれども、両方、隔年置きにこの補助金を受けておりまして、この補助金で平成18年に救助工作車を更新されているようでございまして、そのときに防護服も装備品として5着購入されているようでございます。同じく佐賀広域も平成8年に救助工作車を購入しておりまして、そのときに2着購入しているようでございます。 あと、今後の整備につきましては、先ほど申しましたように、原発立地県である佐賀県が交付金を受けて配備をしております。そういった関係で、今後、いわゆるEPZからUPZへと範囲が拡大されますと伊万里市も対象地域になりますので、防護服等の資機材の貸与を受けることができるようになります。既に今月に入ってから、消防防災課のほうから原子力防災資機材の要望調査の依頼があっておりますので、今その事務を行っているところでございます。 ○議長(内山泰宏)  盛議員。 ◆23番(盛泰子)  ぜひそれの形で整備されていかないと、本当にそういう必要があって出動するということが絶対ないように願いたいですけれどもね、伊万里の消防の皆さんにそういうことをさせたくないと私は思っています。 それから、消防団への無線配備の件が私はちょっと気になっておりますので、状況を説明してください。 ○議長(内山泰宏)  消防長。 ◎消防長(幸松伝司)  確かに消防団の皆さんとの連絡体制というのは、今、例えば火災が発生いたしますと、携帯電話でメール配信をいたします。それから、あと分団長さんまでの幹部の方には、それぞれ自動で一般の加入電話に連絡が行くというふうになっております。 しかし、災害現場から直接消防本部や、あるいは市の対策本部へと、その間の相互にやりとりをする手段としては、今のところ携帯電話や一般加入電話しかございません。これがさきの東日本大震災のように、大災害、あるいは広範囲な自然災害となりますと電話回線が使えなくなることも予想されますので、電話にかわる災害情報の伝達手段が必要ではないかと考えております。 その対策の一つといたしまして、現在、進めております消防無線のデジタル化がございます。この計画の中に消防団の積載車も対象に加えて、各分団1台ないし2台程度の無線機の設置ができないものか検討をいたしております。ただ、無線機につきましては免許が必要になりますので、積載車への設置が可能かどうか、関係機関の指導も仰ぎたいと考えております。 ○議長(内山泰宏)  盛議員。 ◆23番(盛泰子)  救急棟の問題提起もしておりましたが、後から不作為を問われることがないように、しっかりそこはやっていっていただきたいというふうに思います。 それでは最後に、(2)の希少種への対応のところに行きますが、これについては3月の議会で取り上げて、担当課長会での問題提起ということでなされていました。 その後の状況をお聞きしに行ったら、とんでもないことになっているのがわかったので、今回あえてまた質問するわけです。その後の状況について御説明ください。 ○議長(内山泰宏)  市民部長。 ◎市民部長(吉田正男)  3月議会が終わりまして、5月25日に武雄で県内10市の環境衛生担当課長会議が開催をされまして、伊万里市から提案ということで希少種の保護を提案し、各市の対応状況を伺うとともに、県からの情報提供をお願いしております。 その会議におきまして、希少種の生息分布のメッシュ図を提供するというふうに検討するという県からの回答をいただきました。そして、6月8日になりまして、佐賀県のほうからそのデータをいただいたところであります。 ○議長(内山泰宏)  盛議員。 ◆23番(盛泰子)  6月8日ということは、私が通告する直前だったわけですけれども、その内容についてお尋ねに行きましたね。それで、そのデータが、私が求めていた平成19年から3年間かけて調査された内容がきちっと反映されているのかどうか、それをお尋ねしたら、そうではないという結論でございましたね。 それがやはり反映されてこそ、この事業が完成するわけですが、その反映されるめどとか反映されていない理由とか、そこについては県はどのように言っていますか。 ○議長(内山泰宏)  市民部長。 ◎市民部長(吉田正男)  現在、生息分布については、メッシュ図というような形で、1.1キロ掛け1.1キロでますをつくって、伊万里市内とか県内をずっと割っております。その中で、生息行動と一致した場合に希少種の生息があるという状況になっておりますけれども、最新のデータとしましては、平成23年3月に更新したものが一部盛り込まれているけれども、今回、伊万里市で発見されたものについては盛り込まれていないという回答でございました。 その理由といたしましては、メッシュ図の大きさが違うと。といいますのは、1.1キロメッシュ、これは平成23年度から、もともとあったデータをデータ化したものですけれども、平成19年から21年に調査した分につきましては5キロのメッシュになっていたということから、簡単に取り込むことができる状況にないということでございます。また、取り込む場合には業者委託が必要であるために、予算の確保も必要になってくるというふうな回答でございました。 ○議長(内山泰宏)  盛議員。 ◆23番(盛泰子)  実は、この調査は増本県議が県議会で提案されて、その提案した理由は何かというと、有明海に比べて玄海地区の希少生物の調査が足りていないと、だから、こういうことをすべきではないかということで、3年間の調査が予算化されたわけです。そのときの樋口環境課長の答弁では、3カ年かけて調査し、レッドデータブックの充実をしますというふうにはっきり約束をされているんですね。 最後はちょっと市長にも御答弁いただきたいと思いますが、3年間で一体これにどのくらい予算が使われたのか、これを申し上げたいと思います。県のホームページで確認することができませんでしたので、市民図書館にレファレンスをして調べてもらいました。19年度234万2千円、20年度209万1千円、21年度200万5千円、3カ年で合計643万8千円です。これだけのお金をかけて、それからそれを受けた人たちは心を込めて調査をされた結果が、今のような説明にあるような中で、実はまだ日の目を見ていない、そういう状況にあるということが今回わかりました。 ある方がおっしゃったんですけれども、小さい生物がすみやすい環境をつくることは、ひいては、私たち人間が住みやすい環境づくりにつながるということから考えると、やっぱりこれだけのお金をかけてなされた調査がきちっと反映されていないということは大きな問題だというふうに思うんですね。もし私たちが伊万里市でそういうことがあったら、決算委員会で絶対指摘する事項だというふうに私は思いました。 担当課長会での状況がそんなですし、どうも聞くところによると、これは発言をした伊万里市にだけ情報提供がされているということで、やはり玄海地区の生物調査ということからすれば、これは伊万里だけではなく、やはり唐津の市長あたりとも一緒になって県のほうにきちっと求めていく。そして、自然保護を伊万里から先頭を切ってやっていくということが必要な事例だというふうに思います。 そこで、改めて市長のお考えをお聞きしたいと思います。 ○議長(内山泰宏)  市長。 ◎市長(塚部芳和)  希少種データのことでございますけれども、やはり佐賀県の中には自然が豊かでありまして、こういう希少種といいますか、絶滅希種あたりもこれには含まれているわけでございますので、県内にこういうふうなものが生存をしているということは佐賀県の特色であり、また売りではないかなと、このように私は思うわけでございますけれども、そのためにはやはり希少種のそういうものをいち早く保護するためのデータの整理、あるいはまた情報の公開、こういうふうなことをきちっとしておかなければ保護活動にはつながっていかないんじゃないかと、このように思っておる次第でございます。 そのためには、伊万里市のみならず、県内すべての市町でこのことが認識がなされ、そしてまた佐賀県として責任を持ってデータの整理をする、あるいは保護活動に取り組む、こういうふうなことをしていただく必要があろうと私自身も思うところでございますので、これについては、8月に市長会と知事との要望活動がございます。既に今年度の要望項目については取りまとめられておりますけれども、私のほうから追加して市長会のほうで、この希少種についての保護、あるいはデータの整理について県として責任を持ってやってほしいというような要望をつけ加えるように要請をして、8月の知事との要望活動にでも早速お願いをしていきたいと、このように思っております。 ○議長(内山泰宏)  盛議員。 ◆23番(盛泰子)  ぜひそれを見守りたいと思います。片山さんが鳥取県知事のときに、国からいつも言われたのが、鳥取県はやかましいと、うるさいと言われたそうです。でも、同じようなことをやっぱり県民のために、あるいは市民のためにとってどうなのかということを考えれば、県内で一番うるさい市長であってほしい、県に対して注文をつけていく市長であってほしい、それはもちろん教育長もそうですよね。そういう形であってほしいと私は願って、今回の質問を終わります。 ○議長(内山泰宏)  ここでしばらく休憩いたします。               (午前11時42分 休憩)               (午後1時   再開) ○議長(内山泰宏)  会議を再開いたします。 引き続き、一般市政に対する質問を行います。3番香月議員。 ◆3番(香月孝夫) (登壇) 皆さんこんにちは。昨日から通算8番バッターの香月でございます。議長より登壇の許可をいただきましたので、ただいまより一般質問を始めさせていただきたいと思います。 早速ですが、ことしは本市の観光元年ということで、質問は観光振興、関連のあるいまり秋祭り(トンテントン祭り)、この2点について御質問いたします。 その前に、観光振興の1つの指標ともなります伊万里市全体の観光客数の大まかな数を踏まえておきたいと思います。 本市への観光客数ですが、佐賀県観光客動態調査によりますと、2005年のピーク時には175万人の方が伊万里市を訪れていました。しかし、2010年の統計では132万人にとどまっております。その減少率は、マイナス25%となっております。減少の要因にはいろいろな点が考えられますが、その中の1つ、ポイントとなったところは、これまで伊万里市の観光の目玉であったトンテントン祭り、この中の合戦がなくなったことも大きく影響しているのではないかと思っております。 そのような中、本市は今年度を観光元年と位置づけ、交流人口の拡大を図っていこうという取り組みが始まりました。 それでは、質問に入りたいと思います。 まず1点目、観光振興についてですが、市は観光課内に新たに観光戦略室を設け、観光振興を図っていくということでございますが、これからの観光振興についてお尋ねします。 観光戦略室を駅ビル内に設置する理由、また、あえて庁舎外へ設置した理由についてお尋ねいたします。 次に2点目ですが、いまり秋祭りについてお尋ねいたします。 冒頭にも述べましたように、トンテントン祭りの合戦がなくなり、そこをポイントに観光客の減少が続いております。トンテントン祭りについては、昨年新たに実行委員会が立ち上がり、出番町を初め、多くの市民の皆様も納得のいく形へと鋭意努力なされております。少しずつではありますが、明るい展望も見え始めてきております。出番町東西南北の枠組みは残すものの、4つある出番町が1つになって、取り組みも既に始まっており、ことしは10月の26日、27日、28日、金、土、日、3日間の開催が決定いたしております。私も出番町の一住民として、事故後から5年間余りの間に500回近くの大小の会議へ出席いたしました。そこでの思いも伝えるべく御質問をしていきたいと思います。 伊万里の秋のにぎわいの一つとして、古くからトンテントン祭りと同時並行的に開催されているいまり秋祭りについて御質問いたします。 トンテントン祭りの合戦がなくなってからの近年は1日のみの開催となっており、寂しさの募る状況のように感じます。伊万里市内への観光客も減少し、飲食店を初め、多くの業種の皆さんが悲鳴を上げているという声も耳にしております。トンテントン祭りの応援、個人的にはトンテントン、合戦の再開は強く望んでおります。秋のにぎわいづくり、そして交流人口の拡大を図る上において、いまり秋祭りの2日間の開催を求める多くの声があります。 この議場におられる皆さんを初め、今ケーブルテレビをごらんの多くの皆様も恐らくそう思われているのではないかと思っております。トンテントン祭りという特殊事情により難しい面もあるかとは思いますが、その声を市長はどのようにお考えになっておられるのかお尋ねしたいと思います。 以上、壇上からの質問を終わります。 ○議長(内山泰宏)  産業部長。 ◎産業部長(深浦弘信) (登壇) それでは、香月議員の観光戦略室の位置づけということで、あえて庁舎外につくる理由はということでの御質問にお答えしたいと思います。 観光政策を強化すると、観光元年ということから、本年4月から観光課内に観光戦略室及び伊万里ブランド係を新設しております。積極的な観光行政の推進を図っていきたいということで考えております。 このうち、観光戦略室につきましては、本市の玄関口であります伊万里駅ビルに7月に移転するということで考えております。 議案質疑のときにも若干言いましたが、今後、観光エージェントあたりのそういう機関等の連絡を密にしていきたいというふうなこと等を考え合わせまして、駅ビルに移転する予定です。また、観光協会と同じ駅ビル内に設置することによって、ともすれば官民が別々にPRしたり情報収集などを行っているということもあったと思われますが、官民一体の事業展開となって、これまで以上に連携が深まるということで今回移転するものであります。 以上です。 ○議長(内山泰宏)  市長。 ◎市長(塚部芳和) (登壇) いまり秋祭りの開催を2日間にという要望があるけれども、市長はどう思うかというようなことでございますけれども、いまり秋祭振興会の会長は市長でございますので、市長としての答弁をしたいと思っております。 確かに、いまり秋祭りとあわせて当時開催されておりましたトンテントン、これは従来は安幕から含めて3日間開催をされていたわけでございます。そういうときに当たりましては、2日間のいまり秋祭りを実施していたところでございます。しかし、残念ながらトンテントンの合戦の中止、こういうふうなことから、トンテントンが昨年は1日は町なかを練り歩くというふうなことでことでございましたので、それにあわせていまり秋祭りも1日という形をとっているわけでございます。しかし、これはトンテントンが3日間されるか、2日間されるか、それによって大きく左右すると、私はこのように思っております。やっぱりいまり秋祭りの目玉はトンテントンだと思うわけでございます。市内には各町それぞれ秋祭りがあるわけでございますけれども、伊万里の秋祭りというのは、中心部のトンテントンにあわせていまり秋祭振興会でもって主催をしておるわけでございますので、その核であるトンテントンのない秋祭りというのは大変寂しいものがあり、また市内、あるいは市外からの集客力も大変少ない、こういう状況下の中で、トンテントンが1日だけというときにはやはり秋祭りも1日というふうにならざるを得ないと、このように思っております。 したがいまして、トンテントンが安幕も含めて3日間であれば、2日間はいまり秋祭振興会としていまり秋祭りを私は実施をしたいと、このように考えておるところでございます。 ○議長(内山泰宏)  香月議員。 ◆3番(香月孝夫)  御回答いただきました1番と2番、これ順序をちょっと入れかえて御質問していきたいと思います。 今市長が御答弁いただきましたように、秋祭り、トンテントンの開催に従って行われてきているというふうなお話でございますけども、トンテントン祭りも鋭意、出番町を初め、伊万里市のにぎわいづくりのために努力され、何とか皆さんの納得いく形へ戻そうと努力がなされております。 そういった中で、なかなか厳しい面もございます。そういった意味で、これまでは秋祭りと一緒にやっていた部分がございますので、トンテントンが元気がなくなった。だから秋祭りもそれにあわせるんではなくして、トンテントンがこういう状況にあるならば、秋祭りもあわせて引き上げてあげようというようなところで2日間開催していただければというところでございました。 このトンテントンがある3日間におきまして、一般的にはトンテントンがなくなったことによって経済効果も少なくなっている。この3日間で15万人のお客様が伊万里を訪れて、経済効果が3億5,000万円ほどあった。もう本当、飲食業の方であったり、いろいろなそれに関連する業種の方であったり、何とかならないのかという声もたくさん本当寄せられます。 先ほど申しました3億5,000万円という数字ですけども、この3億5,000万円というのも非常に大きな数字です。しかしながら、それ以上に私が思うに、これまで秋祭りに市内各地からいろんな方が訪れ、交流がなされておりました。その交流によって、市内のいろんな観光であったり連携が図られた部分、1年に一度の交流の機会、それがなくなってきているのが一番伊万里市にとってはマイナスではなかろうかと私は思っております。各地域の方々が年に一度、伊万里の町なかでふれあい、話をし、そのことが一番秋祭りの大切な部分ではないかと私は思っております。ですから、秋祭りの2日間の開催、トンテントンも一生懸命努力なされております。 ぜひその辺のところを踏まえ、改めて市長にお尋ねいたします。よろしくお願いいたします。 ○議長(内山泰宏)  市長。 ◎市長(塚部芳和)  伊万里くんちと普通言うものは、トンテントン祭りで、いわゆる町なかのくんちであるわけですね。例えば、波多津くんち、山代くんち、南波多くんち、それぞれ大川くんちありますけど、伊万里くんちというものがなくなったことで、お互いにくんちにお客さんを呼び合わない、だから山代くんちとかそういうところまで衰退をしているというふうなことで、非常に経済といいますか、鉢盛り1つにしてもなかなかもうつくらないということで、経済の損失というのは大変大きなものがあるわけですね。 だから私は、トンテントンの効果というのは非常に大きなものがあると思うんですね。まずやはりトンテントンというのは、きちっと安全性を構築していただいて、伊万里の町の伝統文化の継承、2つ目には、経済の活性化、3つ目には、やはり観光客の増大、こういうふうな意味で非常に大きなものがあろうと思っておりますので、基本的にはトンテントンを開催していただくことが一番いいことだと思うわけです。いわゆる町なかの活性化、伊万里市全体の活性化のためにはですね。しかし、主催者である伊萬里神社、あるいはまたトンテントン祭り実行委員会も安全対策を構築なされて、何とか再開をしようという動きがあっておるわけでございますので、私たちもそれを期待しておるわけでございます。 そういう中で、仮にトンテントンの合戦が1日だけだという中で、いまり秋祭りを2日間しなさいと言われても、私はこれはやっぱり核となるものがない中で、2日間というのは余り活性化という面では意味がないのかなという感じがいたします。 以前クリープのないコーヒーだとか何か、そういうものが、香月議員はコーヒー屋におられましたので、そういうふうなコマーシャルのコピーもありましたけれども、そういうふうな中で、2日間いまり秋祭振興会でやるといっても、目玉となるイベントというのが果たして続くか、それに関してまた多くの市民が伊万里の町なかに来られるか、それは例えば、子どもたちのわっしょいパレードとかいろいろやっておりますので、それも1日限りで十分できるわけでございますので、ほかの者がどういう形でやるとかいうことになりますけれども、やはり物産展だとかなんとかはそれは2日間にわたってできると思うんですけれども、観光客、あるいは市外からの入り込み客あたりが、やはり核となるトンテントンの合戦がないという中ではなかなか見込めないんじゃないかというふうに思っております。 したがいまして、私はいまり秋祭りについては、あくまでもトンテントンの合戦の日数と関連をさせていく必要があるんじゃないかと、このように基本的には思っているところでございます。 ○議長(内山泰宏)  香月議員。 ◆3番(香月孝夫)  おっしゃるように、合戦のない部分というのは非常にあれかと思いますけども、先ほども申しましたように、地域間の交流という部分で、またいろんな中の、例えば、2日間開催するのであれば、その中身のソフトをいろいろ考えていきたいと私も思いますけども、例えば、伊万里の13町の中にいろんなまつりがございます。その各地区のお祭りというのもそれぞれ日々練習をなされ、伝統文化の保存に努められております。そういった方々のお力も借りながら伊万里のトンテントンを押していただきたいという部分もございまして、例えば、パレードとかいろいろございますけども、そのうちの1日は各地域の伝統文化の皆さんに御協力いただく、また発表の場としていただく、そして市民の皆様には、伊万里市にはこういった祭りがありますよというお伝えする場、子どもたちのそういった文化に関する教育の場という形もとれるんじゃないかなとも思っております。 いずれにしても、トンテントン祭りも鋭意努力いたしておりますので、ぜひとも2日間開催──まあことしはまだまだ厳しいかもわかりませんけども、ぜひ検討をしていただきたいと思います。 次に移ります。 先ほど1番目に、観光戦略室を庁舎外へ移した理由をお伺いしましたが、観光戦略室を設置して今後どのような観光事業の展開を行い、どのような成果を期待しておられるかお尋ねいたします。 ○議長(内山泰宏)  産業部長。 ◎産業部長(深浦弘信)  観光戦略室の事業展開というふうなことでの御質問だと思いますが、事業展開といたしましては、まず本市の観光の現状や取り巻く環境を整理、確認した上で、先ほども言いましたが、最大のターゲット福岡都市圏ということに定め、観光客の誘致、それから伊万里ブランドの販売促進を軸にした年次的な観光戦略を構築する。平成26年の谷口インターまで来るときに、今から準備してもどうかというぐらいの感じがありますが、これから戦略を年次的に行っていきたいと。で、その戦略に沿って行う中で、交流人口の拡大につなげるということを考えています。 成果ということですけども、まだ緒についたばかりですので、成果はどうだというふうに言われるのもなんですが、最終的にはターゲットである福岡都市圏からの交流人口をふやすということで、伊万里のほうに来てもらう。多くの方に伊万里のファンとなってリピーターとして来ていただくということが最も大事なことだろうというふうに考えております。 ○議長(内山泰宏)  香月議員。 ◆3番(香月孝夫)  福岡からの誘客と言うんですか、もう本当大切なことだろうと思います。 近年の観光戦略の1つに着地型観光という新たな事業展開が見られます。これは地域住民が主体となって観光資源を発掘し、プログラム化し、旅行商品としてマーケットへ発信、集客を行う観光事業の一連の取り組みです。 伊万里で行われているそれに近い取り組みをちょっと例に挙げますと、今現在ボランティアガイドの会の皆さんが町なかにあるえびすさんにスポットを当て、えびすマップなどをつくり、それを観光につなげ、そしてお迎えまでしていこうという取り組みがそれに当たるのではないかと思います。そういった方々との連携も今後大切ではないかと思います。 次に移りまして、伊万里市観光戦略の年間計画についてでございますけども、(パネルを示す)佐賀県を訪れる観光客数の動向を調べてみました。平成22年の実績で、年間3,000万人の方が佐賀県を訪れています。これを月別に分解し、平均をとりますと、大体佐賀県に毎月250万人のお客様がお見えに、交流人口があるという形になっております。 その中で、5月は355万人、11月は421万人と大きな山をつくっております。これは皆様も御存じかとは思いますが、5月は有田の陶器市の約100万人、11月は唐津くんちの約60万人、佐賀のバルーンフェスタの90万人が大きな要因と思われます。 このような大型イベントが開催される時期、やはり佐賀県に何かを求めてやってこられるんじゃなかろうかと思います。まあ毎回バルーンに行かれる方もいらっしゃるでしょう。有田陶器市に行かれる方もいらっしゃるでしょう。しかし、やはり私たちもそうですけども、どっかに旅行に行ったときはほかに何かないのかという見方もする場合があると思います。 このように、5月、11月、佐賀県へ何かを求めて観光のお客様がお見えになるときに、伊万里市ではどのような取り組みを行われ、伊万里にお客様を呼ぼうとしているのか、そのことについてお尋ねいたします。 ○議長(内山泰宏)  産業部長。 ◎産業部長(深浦弘信)  議員御案内のとおり、県内の月別観光客数は、平成22年、先ほどのフリップがありましたが、11月が最も多いということで420万人、5月が355万人ということで、おっしゃるとおり、分析しても有田の陶器市、唐津くんち、バルーンフェスタなどの大きなイベントがあっていることが要因と。それとやっぱり春と秋の観光シーズンと、時期的なものもあるというふうに考えております。 伊万里市での、この時期でいきますと、大型イベントということで、5月につきましてはつつじ祭りとか夢の市、11月には唐津くんちと同時期にですけども、大川内山の藩窯秋祭りなどの観光イベントを開催しているということで、相乗的な効果はあっているものと考えております。また、例えば、有田陶器市が行われるときには、陶器市の会場内に伊万里市の観光PRブースを設けまして、伊万里牛のモーモちゃんもですけども、そういうものを持っていきまして、パンフレットの配布、それから観光案内などを行い、伊万里市の観光情報の発信に努めております。 そういうこともあってだろうと思うんですが、ゴールデンウイーク中の大川内山には、春の窯元市に変わらないぐらいの観光客が訪れているという状況もあります。 それから、県内で行われますイベントが行われるときには、イベントに訪れる観光客に対しまして、本市への案内として、目的地以外、先ほどおっしゃったような形で来られた方に対して、県の観光課や観光連盟と連携しながら県内の観光周遊コースの構築を図る。県内自治体が一体となった広域的な取り組みも行っているという状況です。 ○議長(内山泰宏)  香月議員。 ◆3番(香月孝夫)  いろいろな取り組みがなされているということでお伺いいたしました。 今年度観光戦略室というのが設けられたわけですので、やっぱりいろんな知恵を出し合っていく必要があるのではなかろうかと思います。やはりたくさんお客様がいらっしゃるところに行って伊万里へ引き込むのも1つの方法かと思います。逆に、その時期に伊万里で何かを仕掛けるというのも考えてもいいんじゃないかと思います。 私は本市におきまして、この時期にあわせて集客、人を呼び込む仕掛けづくりというのが必要じゃないかと思います。もし仮に私が担当部署であれば、次のようなことをちょっと考えてみたいと思います。 今度、夏のどっちゃん祭りでは、新しい取り組みとしてフリーマーケット、骨董市なども開催される予定となっております。 そういった取り組みもありますので、例えば、有田陶器市の時期に駅前広場でそういった骨董市的なものを開催してみる。骨董市的なものであればやっぱり焼き物というものも少しはあるんじゃなかろうかと思います。有田陶器市に向かわれる方は、やはりキーワードとして焼き物の何かを見つけに訪れるのではなかろうかと思いますので、そういったのも開催してみるのも1つの手じゃなかろうかと思います。 2つ目に、やはり広告宣伝にはたくさんの費用がかかってまいります。いろんなパンフレットやリーフレットをつくっても、本当にたくさんの費用がかかるし、それをまた発信する費用もかかってまいるのではなかろうかと思います。 その中で、例えば、ここもコラボレーションになろうかと思いますけども、よくテレビ番組で「開運!なんでも鑑定団」という番組があろうかと思います。その番組の中に中島誠之助さんという方も平成16年に観光大使になられているわけですけども、そういった方と御相談しながら、その時期にあわせて伊万里市内で出張鑑定的なものを開催するのも1つの誘引を図る大きなポイントになるのではなかろうかと想像しております。やはりメディアの影響というのはかなり大きいものがあるかと思います。やはり番組内で中島誠之助さんはいつも、伊万里、古伊万里、伊万里、古伊万里、伊万里、古伊万里という形で連呼をされています。ただ、私たち市民はそれを楽しむんじゃなくして、そういう方とコラボレーションすることも考えてみる必要があるのではなかろうかと思っております。 もう1つ、そういった盛り上がりを見せるのであれば、今MRのほうが伊万里、有田、走っておりますけども、その時期にあわせて期間限定磁器列車的なものを走らせるのもおもしろいのではないかなと思っております。 その磁器列車はなぜ磁器列車かといいますと、やはりMRのほうへも幾ばくかの財政支援が入っておりますので、少しでも安く抑えていただくようにしていただきたいというところからの発想でございます。 こういった人を呼び込む仕掛けづくりについて、この点についてはいかがでしょうか、お尋ねいたします。 ○議長(内山泰宏)  産業部長。 ◎産業部長(深浦弘信)  新しくイベントをしなさいということでしょうか。呼び込むための、先ほど言いましたように、イベント的な形では既に5月にはつつじ祭りとか、11月には窯元市等があっているわけですね。新たに今からすぐイベントということはちょっと考えていないところなんですけども、今回の観光戦略、これまでも質問もありましたが、伊万里については伊万里焼とか伊万里梨とか、特産品がたくさんあります。 今回の観光戦略でまず考えておりますのは、先ほどから言います交流人口をふやすことについていろんな仕掛けをやっていきたいと。その中では、今後イベントの新しいものというのも考えていくときがあるかもわかりませんが、まずは、何度も言いますが、旅行エージェント等と一緒に伊万里への商品の企画とか、それから伊万里ブランドフェア等を行っていくと。それにあわせて伊万里市の受け入れ体制を整備していくというふうなことになっていくと思いますので、新しいイベントをすぐにというところはちょっと今のところまだ進んでいないという状況です。 ただ、今おっしゃったようなことが、例えば、商店街の方たちがやっていきたいというふうなことであれば、一緒にやっていくということも考えられるとは思います。 ○議長(内山泰宏)  市長。 ◎市長(塚部芳和)  ちょっと補足答弁をいたしますけれども、今香月議員がおっしゃったのは、唐津くんち、あるいは佐賀のバルーン、こういうふうなものに多くの観光客が佐賀県に来ているから、恐らくこの人たちを取り込むために伊万里市で何かイベントをすべきじゃないかというようなことではなかったのかなと思っております。 たまたま11月の唐津くんちと佐賀のバルーンは同じ時期に今開催されておりますね。そういう中で、佐賀県には多くの観光客が、県内でも最も来られる二大イベントが同じ時期にあるわけでございます。確かに、その時期に伊万里のほうに観光客を取り込むために何かイベントを考えろというふうなことでございますけど、恐らくこの2つのイベントに対抗するイベントを伊万里市で開催するなんて、なかなか私は無理じゃないかなというふうに思っております。 ただ、自然動態の流れの中で、伊万里のほうにも唐津くんちに来られた人、あるいはまた佐賀のバルーンに来られた人も、せっかく佐賀県に来たから伊万里のほうに行ってみようという人も何人かいらっしゃるみたいです。こういう人たちをもっとふやすためには、先ほど香月議員が御提案なされました鑑定団を呼べとか、あるいはまた骨董市をしたらどうかという御提案であったわけでございますので、大変ありがたい御提案だとは思っておりますけれども、私はそれもいい提案だと思うんですけども、伊万里にそういう人たちを呼ぶ仕掛けとしては、やっぱりこれは食じゃないかなと思うんですね。例えば、有田の陶器市にそこまで来られた方が、せっかく有田まで来たから伊万里にということであれば、伊万里のそれはお流れとして大川内山に来られている方もいらっしゃいます。あるいは唐津くんちに来られた方もせっかく唐津まで来たけれどもと、やっぱりインパクトのある伊万里牛あたりを食べに行ってみようじゃないかというような仕掛けづくり、せっかくステーキ街道あたりもあるわけでございます。あるいは最近伊万里牛ハンバークもあるわけでございます。こういう食あたりに特化したものをやはり関係の飲食業組合あたり、あるいはまたステーキ屋さんあたりと組んで、もっと情報発信をして、この時期に伊万里に伊万里牛を食べに来られたら10%割引だよとか、そういうふうな仕掛けづくりをしてやっぱり引き込んでいく、そういうふうなものがむしろ私は効果的ではないのかなと思っておりますので、今回観光戦略室をつくった意図といたしましては、見る、買う、食べる、いろいろな観光資源があるわけでございますので、そういうふうなものをもっと1つの観光商品として組み立てていきたい、そういうふうなことでございますので、いろいろと多くの皆さん、関係者の皆さんがいらっしゃいますので、そういうふうな方と一緒になって知恵を出し合う。これはあくまでも行政だけでやることはできません。多くの観光に携わる人、あるいはまた観光に携わるというのは、観光というのは多くの経済波及、多くの産業と関連するわけでございますので、食べ物屋さんだとか、あるいはお土産屋さんとか、いろんな方といろいろと連携をしながらやっていかなければならないわけでございますので、そういう皆さんと一緒になって観光戦略として考えていこうという考えでございますので、御理解を賜りたいと思っております。 ○議長(内山泰宏)  香月議員。 ◆3番(香月孝夫)  私が言いたかったのは、観光戦略ができて一応方向性が決まりました。で、その方向にもちろん集中するのは当然だと思います。しかしながら、やはりいろんな角度から、どういう状況になるかわかりませんので、いろんな角度から気にかけておいてほしいという思いで先ほどお話をさせていただきました。 次へ移りたいと思います。 関連ですけども、2年後の平成26年には西九州道路谷口インターの開通や4年後の平成28年には有田のほうで有田400年祭が開催されますが、こういったせっかく多くの観光客が訪れる可能性のある出来事には、そのときになってからではなかなか有効な手だては困難ではなかろうかと思います。 やはりこの点につきましては、事前に計画性と具体性を持って検討に入るべきだと思いますが、この点について市長はいかがお考えでしょうか。 ○議長(内山泰宏)  市長。 ◎市長(塚部芳和)  谷口インターの開通が平成26年度、もう近くに迫ってきたわけでございますけれども、午前中の井手議員の御質問の中で答弁いたしましたように、それにあわせて、特に伊万里市域への玄関口ともなるわけでございますので、福岡都市圏の人をいかに伊万里市に呼び込むかという点で、いろいろと仕掛けをしていかなければならないと思っております。 その手始めに、今議会に提案をさせていただいておりますけれども、福岡都市圏における伊万里のブランドフェアを開催する予定でございます。やはり大消費地である福岡のほうで伊万里を売り込む、そして伊万里を知ってもらう、そしてそのことが伊万里に行ってみようじゃないかという、そういうふうにつながっていければということで、大々的に開催を予定しておるところでございます。 私も日曜日の福岡伊万里会ではこのことを宣伝してき、そしてまた福岡ドームのすぐ横のハイアットホテルで開催するわけでございますけれども、たまたまここの総合マネージャーが伊万里の出身の方でございます。そしてまた、総料理長におきましても、伊万里の食材をすべて使って提供をすると、そしてまた福岡の阪急デパートでも、駅の横の阪急デパートでもこの総料理長が風鈴を飾りながら伊万里の食材を使って料理をするということで、福岡都市圏の人に伊万里を宣伝していただくという仕掛けづくりになっておりますので、こういうふうなことを今からずっと始めておって、2年後の開通にあわせ、徐々に福岡都市圏からのお客の呼び込み、こういうふうなことを図ってまいりたいと思っております。 そういうふうな一方では受け入れ体制というのも大変重要だろうと思うんですね。幸い伊万里市には観光ボランティアの方が一生懸命伊万里市の観光についてボランティア活動をしていただいておるところでございますので、そういう受け入れ体制についてももてなしの心をなお一層はぐくみながら、伊万里のよいところを市民の皆さんが一緒になって歓迎をする。そういう醸成を盛り上げていきたいなと、このように思っております。 また、有田焼創業400周年のことでございますけれども、これについても有田焼創業400周年、有田だけの問題であるというわけにはいかないということで、最近伊万里の大川内山の窯元の皆さんも、この有田焼創業400周年の実行委員会のほうに加わっていただいて、いろいろと活動をなされております。恐らく400周年ということで、有田のほうにもいろんな方が来られると思うわけでございますけれども、それについては伊万里のほうにもぜひ泊まっていただく。特に有田のほうは宿泊施設がございませんので、そういう方あたりに対して伊万里のほうへの宿泊の呼び込みだとか、伊万里のほうにぜひいろいろと食の、観光だとか、いろんなことで呼び込む作戦を今からでも構築をしていきたいと、このように思っておるところでございます。 ○議長(内山泰宏)  香月議員。 ◆3番(香月孝夫)  観光については本当いろいろ取り組みも始まっているようですけども、やはり伊万里市のいい情報というのはいろいろ発信をしていかないといけないんですけども、観光振興を図る上で、情報発信というのは極めて重要なことだと考えております。 現在のネット社会と呼ばれる状況を踏まえ、市としてウェブ上での観光情報の発信等について、その展開や可能性をどのように考えておられるのかお尋ねしたいと思います。 ○議長(内山泰宏)  産業部長。 ◎産業部長(深浦弘信)  ウェブでの観光情報の発信ということですが、総務省が通信利用動向調査を行っておりますが、22年度で数字が出ている分でいきますと、インターネット利用者が9,462万人、人口普及率として78%というふうに発表をされております。 それから、もともとコンピューター関係って若い人というイメージがあったのが、この78%という形になってきますと、かなり高齢の方、ある程度の年輩の方もインターネットを活用しているのではないかと思われます。 市といたしましても、ホームページを有効に使って、観光イベントを初めとした行政情報の発信に努めています。また、観光に限らずにインターネットを使った情報発信というものは、ネット社会の進展という現状を踏まえ、大変有効な手段の一つであるというふうに考えております。 今後もより見やすくわかりやすい魅力的な情報発信のツールとして使っていきたいというふうに考えております。 ○議長(内山泰宏)  香月議員。 ◆3番(香月孝夫)  伊万里市のホームページ、私も毎日のように拝見させていただいておりますけども、伊万里市のホームページは、残念ながら私のほうではちょっと魅力あるものとは思っておりません。なぜなら、アクセスした人が伊万里についてもっと知りたいとか、伊万里に行ってみたいとか思えるような工夫にちょっと欠ける部分があるのではないかと思います。 やはり私どもも旅行するとき、やはりいろんなホームページを見たり、観光地の案内を見たりしますけども、やはり魅力的な工夫を取り入れていただければなと思います。例えば、動画などをアップしたりとか、何らかの記憶に残るような仕掛けをホームページの中にもしていただければと思います。市のホームページも見る人により興味を持ってもらい、実際に伊万里を訪れてみたくなるような工夫はできないのでしょうか。 ○議長(内山泰宏)  産業部長。 ◎産業部長(深浦弘信)  伊万里市のホームページが魅力がないと言われるとちょっとなんですが、現在の本市のホームページ上では、観光情報として大川内山などの観光スポットを中心に、特産品、交通アクセス等について掲載しております。確かに、観光情報としてはおっしゃるように、動画等も魅力があります。これつくっている職員の名誉のためなんですが、できないというわけではありません。これは私が情報の部署にいるときにそのホームページ立ち上げていますので、基本的な考え方といたしまして、特に市の公式ホームページについては、受け手側のことを考えてもつくっております。つまり、スポーツカーと軽自動車と比べるようなもので、受け手側のインターネット環境、回線の問題、それからパソコンの問題等々がありますので、できるだけ多くの人が見やすい、ストレスを感じなくて見れるようにということを考えて、特に福祉情報とかそういうものがありますのでつくっているという状況です。 ただし、観光情報がそのままでいいかということを言われるとそうではありませんので、もう1つ、商工会議所とか市農協とあわせてつくっていますポータルサイト、「まるごと伊万里」というポータルサイトがあります。こちらのほうは動画もできますので、そちらのほうで重点的に観光関係が流せていけないものか。またこちらのほうも結構なアクセス数があっておりますので、その中での対応というのを検討したいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(内山泰宏)  香月議員。 ◆3番(香月孝夫)  ぜひ魅力あるページづくりを目指していってほしいと思います。 次に、伊万里のおもてなしについて御質問していきたいと思います。 観光振興、交流人口をふやす中で忘れてならない部分におもてなしというのがあります。おもてなしの定義ですけども、私の中での定義ですけども、おもてなしとは、装いという外観、しつらえという内観、振る舞いという体感、この3つの要素で構成されているのではないかと私は思っております。 先日の話になりますけども、4月の29日、朝の10時から5時まで、大型観光船のにっぽん丸というのが伊万里港に寄港いたしました。非常に大型クルーズ船が着いたということは、私も前回の議会の中で質問したことがあり、非常に喜んでおりました。しかし、その乗船されたお客様からちょっと苦言を聞いたことを耳にしましたのでお話ししますと、やはりクルーズ船に乗ってこられるお客様というのは、やはり船の間の時間が長いんですけども、やっぱり各港というのは非常に楽しみにされております。やはり、そのお客様いわく、伊万里という土地、港に着くということで、伊万里はロマンがあるんじゃなかろうか、いろんな夢を膨らませて来られたそうです。そして、船に乗ったお客様の楽しみの1つにやっぱり岸壁でのセレモニーなど、そういったのも楽しみの一つだったんですが、ちょっとそれがなく、少し残念だったという声を耳にしました。やはり市民サイドもこういった船が、今までになかったような感じで船が着くということは、楽しみでもありますし、そのような情報をぜひ市民にも知らせていただきたいというところがあります。市民全員でそういった船のお迎えをするということもおもてなしの体制の一つではないかと思っております。 市長を初め、関係者の表敬訪問はあったとはお伺いしておりますが、伊万里市に好印象を持っていただくためにも式典などをすべきではなかったのか。また、このような場合、どのような対策をお考えでしょうか、御質問いたします。
    ○議長(内山泰宏)  産業部長。 ◎産業部長(深浦弘信)  にっぽん丸が寄港いたしましたのは、大型のクルーズ客船でありますにっぽん丸は、伊万里港へは平成17年10月26日に一度、それから本年4月29日に2回目の寄港がなされたところです。 今回の寄港では、370名の乗船客が伊万里に立ち寄られ、大川内山や有田陶器市などへのオプショナルツアーに参加をされております。 歓迎セレモニーにつきましては、市長から艦長へ記念品の贈呈を行い、また、一般の乗船客に対する伊万里の観光PRとしましては、伊万里焼や伊万里牛などの特産品や観光スポットに興味を持ってもらえるように、船内に観光案内の専用ブースを設けています。その中で、観光課職員3名が伊万里について案内をしたということであります。観光課の職員が大川内山、特にやっぱり大川内山とか、それから市内に行きたいというふうな方たちに対する案内を行ったという次第です。 ○議長(内山泰宏)  市長。 ◎市長(塚部芳和)  これ歓迎式典についてのお尋ねだと思うんですけど、実は一昨年の12月の31日にふじ丸が寄港を伊万里港にいたしました。このときには、私ども伊万里市主催で船の中で歓迎式典をさせていただいたところでございます。 そのときには、当然議長さん初め、地元の皆さんも代表が行きまして、乗客の皆さんが1つの部屋に、船の中にお集まりいただいて、そこで歓迎式典のセレモニーをさせていただいたところでございます。 今回も私もそういうふうになるんだろうと思っていて、歓迎式典はどうなっているのとお聞きしましたら、これはやはり船側の都合で、例えば、伊万里港に朝早く入港して、オプショナルツアーだからお客さんがそれぞれ福岡に行ったり、あるいはまた伊万里港から九十九島観光をしたり、有田の陶器市を見たりいろいろされるから、もうお客さんがばらばらになってしまうから、合同での船内の中での歓迎式典は予定をしませんというようなことであったわけでございます。そういうふうなことから歓迎式典はなされておりません。 ただ、このにっぽん丸が来るというのは我々も情報として仕入れておりましたので、私の記者会見のときにもマスコミ各社にもお知らせし、そしてまたケーブルテレビにもお知らせしておりましたけれども、いかんせん余り報道各社が報道をしなかったような感じがいたします。 ○議長(内山泰宏)  香月議員。 ◆3番(香月孝夫)  港については、本当、今後やっぱり伊万里市民を挙げていろんな形で育てていく必要があるんじゃないかと思っております。 港からはいろんな情報が今後発信されると思いますので、そういった意味で、そういった船が寄港の際にはぜひ情報だけでも市民のほうへお伝えいただければと思います。 以上で私の一般質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。 ○議長(内山泰宏)  しばらく休憩いたします。               (午後1時57分 休憩)               (午後2時10分 再開) ○議長(内山泰宏)  会議を再開いたします。 引き続き、一般市政に対する質問を行います。16番草野議員。 ◆16番(草野譲) (登壇) 今回、私は2点について質問をいたします。 まず、1点目は塚部市長が掲げる観光元年との位置づけで取り組まれている観光行政につきまして、その政策をどのように具現化策を発信し、実現に向けて取り組まれていくのか。 さまざまな取り組み方があろうと思いますが、その取り組みについてお伺いをいたします。 先ほど、香月議員が観光行政の件で質問をされましたが、重複する質問があるかもしれませんが、あしからずお願いをしたいというふうに思います。 次に、2点目は、今回、ことしの2月10日付で本市水道部に通知されました伊万里市第4工業用水道事業貯水施設建設工事に対する仲裁申請についてであります。 この件に関しまして、この問題というのは何なのか、一体どういうことなのか、なぜこのような問題が起きたのか、お聞きしたい部分がございますので、お尋ねをいたします。 それでは、1点目の観光客の伊万里市に来ていただく政策についてでありますが、この件につきましても、これまで随分議論もし、検討されてきたことでありますが、これが決定打というような妙案がないのも現実であります。 しかし、本市を見渡せばお宝の宝庫であり、観光資源の宝庫でもあります。 一度本市にお見えになった方々からは、本当に伊万里はいいところだねとお褒めの言葉を残して帰られます。私自身も心からそう思います。 海の幸、山の幸にも恵まれ、自然の豊かさ、景観のすばらしさ、また伝統的な産業の継続、歴史的な文化財の豊富さ、人情の豊かさ、温かさ、食べ物に至っては天下一品、伊万里牛を初め、魚も野菜も果物も、そして酒もおいしいものばかりであります。ついでに、女性も美人が多いとだれかが言っておりました。 このように、非常にいいところばかりの伊万里でありますが、皆さんもそのことは十分におわかりのことであります。 しかし、そのことが結果として生かされていないのではないか、遠慮されているのか、人々に伝わっていないのではないかということであります。PR不足ということもあるかもしれません。 そこでお尋ねでありますが、やはり伊万里の観光といえば、それはトンテントンであります。 先ほども言われましたが、トンテントンのない伊万里なんてというぐらい有名であります。しかし、不幸な事故がありました。当時22歳と17歳の若者が、下半身麻痺と死亡という何とも言えない痛ましい事故が起こりました。返す返すも残念無念の出来事であります。心からお見舞いとお悔やみを申し上げる次第であります。 平成18年の出来事でありますから、ことしで6年の歳月が流れようとしております。その間、トンテントンは合戦を取りやめ、合戦のあり方から安全について、また保険制度導入などへのさまざまな角度からこの問題に取り組んでこられました。 関係者の皆様は、その6年をかけてこの問題に取り組み、その間、裁判所への出廷など、大変な苦労をされて、今回一応の結論というか、まとまりができたものかどうか、もしできていれば、本市としてトンテントンの再開ということで、行政側としてどのようにそのことを判断されるのかお伺いをいたします。 次に、2点目であります。 ことしの3月7日、全員協議会において執行部から突然降ってわいたような大変な事案が発表されました。 第4工業用水道事業の建設工事の請負金額について、当時、工事を請け負った東洋建設株式会社から、追加費用として5億8,859万4,704円の支払いと、平成22年3月24日から支払い済みまでの年4分の金利を含めた金額を求めるという通知が来たということであります。大変大きな金額であります。 普通、公共事業での工事代金の支払い制度からすれば、この一件は考えられない事件であります。 この会社は、マリコンの大手と聞いておりますが、その大手の会社がまさか勘違いをされているんではないかと私が思えるほどの一件であります。しかし、真相真理は一つであります。審査の結果次第では、逆に本市が間違っていたということにも限らない一件ではないかと、老婆心ながら心配をしております。 伊万里市の歴史の中で、こういった事件というのは、恐らく初めてではないかと思います。本市の執行部の皆さんは驚き、どういうことだとかたずをのんで推移を見守っておられることだろうと推測をいたすところであります。 そこへ来て、さまざまな疑問がわいてきました。 断っておきますが、紛争審査会において影響するような質問はいたしませんが、答弁は正確に答えていただきたいと思います。 この議場は、伊万里市市政の最高決定機関であります。議事録も残ります。この議場で発言される内容と、紛争審査会での発言内容が全く食い違った内容にならないように。そういうことになりますと、この議会軽視であり、市民を裏切ることになりますので、まずおことわりをしておきます。 それでは、長くなりましたが、お尋ねをいたします。 平成24年、ことしの2月10日付で本市の水道部へ中央建設工事紛争審査会なるところから、仲裁申請について通知が来たというのがこの一件であります。 我々からしますと、2年も前に、平成22年2月10日に竣工式が久原の浄水場であり、工事代金の支払いは当然もう既に済んでいるものとだれもが思っていたと思います。2年以上もたって何で今ごろかと素朴な疑問であり、率直な意見であります。 そこでお尋ねでありますが、この問題はいつの時点から起こったのか。本市の資料から見ますと、本件工事請負契約に係る一部請負代金の積算根拠となる部分での見解の相違による追加費用ということであります。そうしますと、この話は、ことしのこの通知が届くまでずっと続いていたということになります。いつのころからこの問題の見解の相違ということが発生したのか、その時期についてお尋ねをいたしまして、壇上からの質問といたします。 ○議長(内山泰宏)  産業部長。 ◎産業部長(深浦弘信) (登壇) 観光元年に当たってということで、トンテントン祭りでの合戦の再開等々について、どういうふうに考えているかというお尋ねだったと思います。 先ほど香月議員のときにも市長が回答いたしましたが、私のほうからも今の草野議員の御質問に答えさせていただきたいと思います。 本市におきましては、地域経済の活性化を図るため、地場産業の振興を初め、企業誘致などに取り組んでいるところでありますが、交流人口の増大という非常に経済的な効果が高い観光の振興についても重要な施策であるということで、ことしから観光元年という言い方をしております。このため、市外から多くの観光客を呼ぶことのできるイベントの開催は、重要な要素であるということの認識はいたしております。 先ほどもありましたが、トンテントン祭りの合戦が禁止され、もう5年が過ぎるというふうな中で、やはり私も小さいときからよく見ておりましたが、例年10万人を超える十数万人の人出がにぎわうということで、最も大きなイベントであったということで、市外からも相当数の見物客が訪れていると、正月には帰ってこんでも、くんちには帰ってくるというふうな話をよく聞いておりました。 それから、合戦については3日間、おくんち期間ということで出番町を中心に各家庭で宴席が設けられるということで、伊万里のまちいっぱいが確かにお祭りムード一色に染まっていたということで考えております。 また、おくんち料理として、仕出し屋さんでも何百件と、100件とかいうふうなことでの鉢盛を注文されていたということで、祭り本体、先ほど3億5,000万円とかいう数字が出ておりましたが、経済的波及効果ははかり知れないものがあったということで認識をいたしております。 しかしながら、不幸な事故があったと先ほども紹介がありましたが、そういうふうな中で、一日も早い合戦の復活を望んでおられる市民の方も少なからず、いや、かなり多いのかもありませんが、いらっしゃるというふうに思っております。 合戦につきましては、市で判断するものではなくて、やはり主催者が判断されるものであるということですけれども、やはり万全な安全対策が講じられ、関係者の総意のもとで再開されることになれば、観光振興、地域経済の活性化につながっていくことになるものと考えているところです。 以上です。 ○議長(内山泰宏)  水道部長。 ◎水道部長(林喜代司) (登壇) 草野議員の2点目、第4工水貯水施設建設工事に対する仲裁申請について。 この問題が生じたのはいつの時点から起こったのかということについてお答えいたします。 御案内の第4工業用水に係る貯水施設建設工事につきましては、平成19年7月6日に、平成21年度までの3カ年継続工事として、東洋・森永・川原建設共同企業体に発注したものでありまして、平成21年度末には予定どおり工期を終え、平成22年3月23日に竣工した工事でございます。 御質問の見解の相違が生じた時期についてでございますが、3カ年の継続工事の最終年度となります平成21年度の7月に、相手方より要望書の形で工事請負代金の精算に係る増額要望がなされたところであります。 その後、増額要望の根拠となる資料の提示を受け、その提示された資料について、それまでの工事打ち合わせ簿や、指示書などの工事関係図書や港湾土木請負積算基準等に照らしながら内容を細かく精査し、積算すべきであると判断されるものはすべて計上し、最終精算額を相手方に提示したのが平成22年1月のことでございました。 この提示に対し、相手方は、まだみずからが予定した変更項目の一部が積算に反映されていないことを強く主張されたところでございまして、これが今回の問題、いわゆる見解の相違が明らかになった時期に当たると考えております。 以上でございます。 ○議長(内山泰宏)  草野議員。 ◆16番(草野譲)  それぞれに答弁をしていただきました。 それでは、一問一答ということで質問に入ります。 1点目の1問目で観光行政について、トンテントンの再開の件についてお伺いをいたしました。 市のほうから積極的に働きかけとか要請することは、これはもう大変難しいことだろうというふうに思います。これは神事にかかわることでありますから、政教分離の観点からでも理解をいたすところであります。 しかしながら、観光という点から見てみますと、このトンテントンの合戦があっているときと、取りやめている現在とでは、観光客の減少は歴然としております。 平成17年、これはトンテントンが行われているときでありますが、16万人以上の来場者があったと。しかし、平成22年には4万人の来場者、約12万人のその差であります。 しかし、トンテントンを見たいとか再開をしてほしいという、この市内外の声は非常に大きなものがあります。近い将来、トンテントンが再開できることを期待しております。 先ほども述べましたが、我が伊万里市は、観光資源は豊富にあると思います。伊万里へ来ていただくための集客プランやアイデアなどを取り入れながら、イベント開催など、多くの計画をされております。今回、鍋島ギャラリー、これはMR駅舎2階において、焼き物の宝である鍋島を工藤先生から御自分のコレクションを数度にわたって伊万里市に御寄附いただいたこの鍋島を、工藤コレクション特別展覧会ということで開催をいたされます。これなども集客プランの一つのイベントであろうというふうに思います。このほかにも、本市は年間を通じてさまざまなイベントを開催されておりますが、どんなものが開催をされているのかお伺いをいたします。そのときの来客人数などもわかりましたら、あわせてお願いをいたします。 ○議長(内山泰宏)  産業部長。 ◎産業部長(深浦弘信)  本市において、年間を通じてということで、市が主体となって交流人口の拡大を目的として実施しているイベントとしましては、伊万里の夏どっちゃん祭り、それから、いまり秋祭りがあります。また、ほかの団体等が実施されているものとしましては、やはり春の窯元市、藩窯秋まつり、それから花火大会などが主な年間のイベントとなっております。 来場者数ということですが、平成23年度来場者数につきましては、どっちゃん祭りが3万9,000人、いまり秋祭りが4万2,000人、先ほど16万人とかいう数字からしますと4万2,000人にとどまっております。それから、春の窯元市が3万9,000人、藩窯秋まつりが4万人、花火大会が2万5,000人というふうになっているところです。 ○議長(内山泰宏)  草野議員。 ◆16番(草野譲)  年間を通じてのイベントや開催、今来ていただいた人数などもお答えをいただきました。 本市としても、結構それなりに開催をされており、人数にしてもそこそこだろうと思います。また、そのほかにそれぞれの地域で独自の祭りなどがあり、それらを数えますとかなりの数字になるものと思います。その中には貴重な出し物や、ふだんにはお目にかかれないものなどがあるかもしれません。しかし、それが即、観光事業の誘致につながらないのも事実であります。観光客を呼びこむためには、やはりある程度の投資と仕掛けが必要であります。つまり、ハード面とソフト面の整備が必要であります。しかし、またこれが大変難しい問題であります。先ほど報告していただきましたように、本市でもさまざまな祭りやイベントづくりを開催しておられます。 そこで、本市として観光集客戦略としてのどのような仕掛けづくりをされるのか、どんなイベントなどを重点的に取り組まれるのかというお考えをお尋ねするつもりでございましたが、先ほど来、二人の議員が質問をなされ、答弁をいただきましたので、このことは重複いたしますので省きます。 それで、イベントづくりなどは、これはやはり市民との協働のまちづくりということで、皆さん方のお力をかりながら取り組んでいかなければならないことだと思います。そこで、本市としては公園と名のつくものがかなり点在をしております。しかも、展望できるところまで上ってみると、大変景観がよい公園が何カ所も点在をしております。新しいところでは、夢みさき公園などがあります。こういった比較的新しい公園は、トイレの整備や駐車場の整備が行き届いておりまして、公園全体を利用しやすいように設計をされております。 ですから、子どもたちを連れていっても、そう歩かなくてもいいところに遊び場所などが設置をしてあります。今、我々は車社会の真っただ中で生活をしております。市街地から田舎へ行けば行くほど車の依存度は高くなりまして、現場のそこまで、ことんと突き当たるところまで行くものと、もう生活習慣でならされております。実は、これが非常に困ったことでありまして、駐車場の整備が整っておらず、かなり遠いところまで歩いていかなければならない公園などは、もう行く前から遠慮されているということがあります。これでは宝の持ち腐れであります。 そこで提案ですが、各公園を点検されて、駐車場の整備などをお願いしたい。古い公園などは、かなり手を入れなければならないところもあると思います。 しかし、城山公園や腰岳のあの桜並木などを整備されると、市民の憩いの場として大いに利用されるものと思います。 また、特に竹の古場公園は道路より下に駐車場が整備をされており、頂上まで登るのに一苦労あり、身障者の方とか、お年寄りの人たちは、あの急な坂は無理ではないかと思われます。頂上付近に駐車場を整備し、そして願わくば頂上付近に車が横に通り抜けるような、そういった道路を整備していただければ、あの竹の古場の公園の利用者ははるかに上がるものと大きな期待をいたすものでありますが、ぜひ実現していただきたいと御提案申し上げるところでございますが、どうでしょうか。 ○議長(内山泰宏)  市長。 ◎市長(塚部芳和) (登壇) 市内にはいろいろな公園があるわけでございます。 今、お示しいただきました竹の古場公園、波多津のほうには前田副議長が一生懸命頑張っていらっしゃっております高尾山公園とか、あるいはまたあぐり山、そしてまた大平山というのが黒川のほうにもあると思うんですけど、そういう中で、駐車場の整備についてのお尋ねだと思いますけど、竹の古場公園につきましては、確かに今、県道より下のほうの大型駐車場からずっと登り上がってきていらっしゃるわけでございます。 ことしも5月5日につつじ祭りがありまして、私も一緒に上って、草野議員も息をハアハア言いながら登り上がって、偶然そこに出くわしたわけでございますけれども、あそこの場合に、上に駐車場をつくったら、あるいは道路をつくったらという御提案ですけれども、いろいろとやっぱり公園の地形上の問題があると思うんですね。基本的には、今竹の古場公園につきましては、管理道路というふうなものがございまして、公園のイベントをするときには、軽トラックだとか、車は頂上まで行けるようになっておりますし、もし、そういう高齢者の皆さん、あるいは身体障害者の皆さんがどうしても上まで登り上がることが自力でできないというときには、そういうふうな人には車で登っていただくようなことが今可能でございます。 そういうことから、私はやはり開発というのは非常に難しい面がありまして、表裏一体だと思っておりまして、公園をむやみに開発して大型駐車場を頂上につくるというのは、やはり自然公園という性格上、余りしないほうがいいんじゃないかと、このように基本的には思っております。 竹の古場公園は、下のほうからゆっくり、きついながらも登り上がって初めて頂上に着いて、ああ、見晴らしがいい、あるいはツツジもきれいだったということでの、まさにそういうのが売りな公園だと思っておりますので、大型駐車場をつくるというのには若干私自身は余り気が進まない状況でございます。 ○議長(内山泰宏)  草野議員。 ◆16番(草野譲)  そういう意味の中で、あと別の意味ではバリアフリーをしなければならないという、片一方ではお年寄り、そういう身障者の方の配慮もそこには必要という形があるというふうに思います。 公園内、あそこは国定公園になるわけですけれども、駐車場とかなんとか、そういう開発をするのは難しい面があるかというふうに思いますが、そういうバリアフリー対策というような観点から何とかお願いができないかということを提案いたします。 それでは、2点目の質問に入ります。仲裁申請についてであります。 今の説明ですと、平成22年2月10日の竣工式以前からこの問題をずっと引きずってきていたということになります。 その間、問題解決のため、当事者間で何度となく話し合いが続けられてきたものと思いますが、結果的には解決に至らず、平行線のまま今日に至ったということが、今回このような事態になったということが今日までの経緯ということで理解してよろしいでしょうか。 ○議長(内山泰宏)  水道部長。 ◎水道部長(林喜代司)  協議が調わずに平行線のまま今日に至ったということかということでございますが、相手方の主張に対し、当然ながら水道部としましても再度内容を精査し、積算に反映できるかの検討を行ったところでございますが、工事関係図書等から客観的に確認することができず、変更項目として設計に計上することができないとの結論に最終的に至ったところであります。 また、平成21年度は事業の最終年度でもあり、現場の工事もすべて完了していたことから、その時点での状況を総合的に判断しまして、建設工事請負契約約款の規定による手続を経て、最終の契約変更を行い、平成21年度末に最終的な精算を行ったところでございます。 このような背景もあり、その後においても納得のいかない相手方とは協議を重ねてきたところではありますが、水道部としましては、平成21年度末をもって当該工事に係る精算は完了したものであるとの認識を一貫して示したところでございまして、積算根拠となる部分での見解の相違から協議が調うことなく、議員御案内のとおり、平行線のまま今日に至ったということでございます。 以上です。 ○議長(内山泰宏)  草野議員。 ◆16番(草野譲)  双方、お互いに言い分は言ってでも一致点がなかったと、だから、相手側は紛争審査会にかけたということが今日までの経緯だろうというふうに思います。そうしますと、市長はこの問題で相手側との交渉の話をされたことがあるかどうか、お尋ねをいたします。今聞いておりますと、もう何年もこじれてきている問題でありますから、両者トップ同士で問題解決のための会議の場があってしかるべきだと思いますが、市長は相手方の社長さんとこの問題で何回かお会いをされましたか、お尋ねをいたします。 ○議長(内山泰宏)  市長。 ◎市長(塚部芳和)  結論から申しますと、相手側の東洋建設の社長さんとは平成22年2月10日の竣工式のときにお会いはしましたけれども、こういう話は向こうからもあっておりませんし、こちらからもしておりません。 確かに、今お聞きのとおり平成21年7月、特にこの貯水池の堤体が傾きまして、その後の対策として、いろいろと当初の契約から変更事項が生じてきたかと思うわけでございますけれども、背景を申し上げますと、私も水道部のことに関しましては、設計書等云々について我々市長、副市長、印鑑一つ打つわけでもないし、なかなかわかりづらいところでもございますけれども、しかし、この問題は非常に大きな事業でもあり、我々が執行部として、市長部局として放置しておくわけにはいかないというふうなことで、何回も協議をさせていただきました。 特に、貯水池の部門につきましては、県から出向いただいております3人の方が担当されたところでございまして、県の出向されておる小濱技術官を先頭に、水道部と、そしてまた我々執行部は私どもの当時の副市長あたりが中心になって、この問題について協議をしていただき、逐次私も報告を受けていたところでございます。 一般的に工事の変更請負というのは、設計をされた方、あるいはまた工事の現場監督をされた方なら大体常識的におわかりだろうと思うんです。議場でちょっと眺めておりますと、そういう経験の方が5人ほどいらっしゃるんじゃないかなと思うんですけれども、いわゆる工事の変更請負契約を交わすときには、それぞれ発注者側、受注者側がそれ相当の変更理由を了解の上、変更請負契約を交わすわけでございます。 したがいまして、当然いろいろの見解の相違はあるわけでございますけれども、お互いが納得ずくで変更請負計画は契約がなされるよう、私は指示をしていたところでございまして、8回にわたる変更契約がなされております。総額で33億円以上の増額があっております。8回目の変更契約では、8億7,000万円の増額があっておるところでございます。 こういう中で、当然、発注者側、あるいは受注者側が了解のもとにこの変更契約がなされたものと私は思っており、そういう中で平成22年2月の時点でも、なかなか請負者側は納得はしないというような雰囲気は聞いていたところでございます。 そういう中で、私自身もやっぱりこれは会計検査もあることだし、向こうから言われているから、ああ、そうですかということで変更請負額を簡単に増額するということはあってはならないわけでございますので、当然お互いが了解して、そしてまた変更請負理由が、それなりの理由があって初めて設計書ができたものと、このように思っておる次第でございます。そういうことから、私自身はこの問題について、相手方のトップと、トップ同士で協議をしたことはございません。 ただ、恐らく平成の──竣工式が終わった1カ月後ぐらいに九州支店長からこの問題については何とかならないかという御相談は受けたことはありますけれども、やはりこれはあくまでも設計書の問題であり、そしてまた、それ相応の変更理由があってしかるべき変更請負契約がなされたものだというようなことで、そういうふうなことを申し上げていたところでございまして、その後、実は県のほうからも、この問題について私のほうに独自に個別協議がございました。 ちょうど2年ほど前、平成22年5月末だと思いますけれども、当時の県土づくり本部長、今の副知事でございますけれども、私と個別に協議がありまして、これは県の意向だ、知事の意向だということで、こういうことを申されたところでございます。 これにつきましては、県と市がこの問題については共同で事業をしてきたことであり、伊万里市だけで突っ走ることがないようにというようなことでございます。 それでもう1つは、仲裁申請がちらつかせられている模様だけれども、県の立場としては、知事の立場としては、もし、そういうふうなことであれば受けて立ちましょうと、受けなさいというようなことでありました。と申しますのは、たとえ仲裁申請あたりがあって、そこで結論を出たことが、例えばの話、さらに増額で上げなければならないという場合には、お互い市と県がそれぞれ分担をして、その部分を県としては県議会に説明がつくからというふうなことで、受けて立ちましょうというようなことで、これは県であり、また知事の意向だということで当時の牟田本部長が私のほうに来られました。その後、飛石農林水産商工本部長が、また私とお会いになられまして、県としては今言ったようなことで対処をするから、伊万里市としても毅然とした態度でお願いしますというようなことでございました。 その後、もう2年近く何もなかったし、大震災もありまして、東洋建設はマリコンの大変大きな業者であるわけでございますので、当然もうあきらめられたのかなというふうに私自身は思っていたんですけど、ことしになりまして突然2月10日に仲裁申請だというようなことで、はっきり申しまして驚いたところでございます。 以上が私が知り得ている状況でございます。 ○議長(内山泰宏)  草野議員。 ◆16番(草野譲)  こういう大きな問題でありますから、相手側の社長さんと会われたということは、会われるということは、これはトップ同士の会談では当然なことであろうというふうに思います。 今の市長の答弁では1回ちょっと会ったというようなことでありまして、そのときにはこの話が出なかったということが、実は、この問題の金額の大きさからすれば会われた回数は少ないのではないかというふうに思われます。今考えますと、もっともっと会うべきではなかったのかという強い思いもいたすところであります。 そこで、相手側の社長さんとどんな話をされたかということでありますが、余りされなかったということでありますが、しかし、そこでの会談の内容が、この紛争審査会のかぎを握る大変重要な局面に触れられているのではないかと思うところであります。そこでの市長の言質、社長の言質あたりも非常に重要な部分になるというところであります。 ただ、この部分については、審査会の重要な確信の部分になるかもわかりませんから、これはどういう心境なのかということでお聞きしたかったんですが、今市長が言われました。トップ同士で話し合われても問題解決に至らなかったということなのかなというふうに思います。 そうしますと、こういう事態になった原因であります。 水道部からの資料で見てみますと、先ほども申し上げましたが、本件工事請負契約にかかわる一部請負代金の積算根拠となる部分での見解の相違による追加工事として、金5億8,859万円何がしと年6分の金利まで支払えということであります。これが争点であります。 しかし、私はこれがわからないのであります。理解ができないのであります。当然、市長も執行部も、このことに関しては一貫して反論の主張をされてきたものと思います。普通の契約のあり方は、まず当局が積算した工事金額に対し入札を行い、一番低い金額を示した業者を落札業者とみなし、工事を請け負わせる段取りであります。これも最低制限価格などの条件をクリアした上のことであります。 当然、請け負った業者は、その請負金額については納得の上であり、その請負金額内で十分勝負できると踏んだ上での契約であります。ですから、この資料の4の説明のように、積算根拠の見解の相違ということは、これはまずこのケースでは絶対に考えられない、あり得ないことであります。相手側もこの件で紛争審査会などに訴えたりはしないはずであります。 ところが、今回の一件は状況が違うのではないか。つまり、先ほど市長が申されましたように、工事中に締切堤防が傾いたというアクシデントに見舞われた、だから、工事を中断し、傾いた締切堤防を矯正し、修復作業をしなければならなかった。また、これからも傾かないよう補強工事もしなければならなかった。つまり、契約に積算されていない工事が発生したということであります。 さて、この工事金額をどう取り扱うかということであります。しかし、修復作業は急がなければならない。工業用水の供給開始時期や工期の問題もあり、慌ただしい毎日が過ぎた時期であったろうというふうに思います。そういった時期であったがために、きちんとした積算工事金額が示されないまま、とりあえず工事だけが先行して行われたのではないか。つまり、後出しじゃんけんではないが、工事が先行し、工事金額については経費の問題も含み、後になったのではないか。急な出来事だったので、工事と金額の順序が逆になったのではないかと推測をいたします。このことが、相手の言う積算根拠の見解の相違ということであり、その相違の金額が約6億円近い大変大きな金額の差であります。 そこでお尋ねであります。 資料を見てみますと、契約は平成22年3月5日までに8回も契約変更されております。多分これは変更契約であろうと思います。その契約のやり方がまずかったのか、このことが今回このような事態になった一つの原因になったのではないかと推測をいたしますが、どのように考えておられますか、お伺いをいたします。 ○議長(内山泰宏)  水道部長。 ◎水道部長(林喜代司)  契約の不備が今回の原因になったのではないかという御質問でございます。 今回問題となっております貯水施設建設工事は、2年半という限られた工期に加え、海域を締め切り貯水池を築造するという、過去に例を見ない難しい工事であったわけですが、そのような中にあって、議員御案内のとおり、締切堤の想定外の変異の対応は、限られた工期という制限の中で、昼夜を問わない対策検討と対策工事の実施、さらにはその検証作業に追われたのも事実でございます。 しかしながら、現場が厳しい状況にありましても、契約変更等の必要な手続は遅滞なく行うべきであることは言うまでもないところでございます。 特に、当該工事が3カ年の継続工事でございましたことから、各会計年度末には年度ごとの精算を行う必要があり、その都度、契約変更の手続が伴うことは当然のこととして認識しておりましたし、締切堤の想定外の変異への対応に係る契約変更につきましても、建設工事請負契約約款に基づきまして、必要な時期に必要な協議や手続を経て、双方合意のもと変更契約を交わしたものであると認識しているところでございます。したがいまして、変更契約に係る手続等に不備はなかったものと考えておるところでございます。 以上でございます。 ○議長(内山泰宏)  草野議員。 ◆16番(草野譲)  役所の方からの意見からすれば、そういうことになりますけれども、そういうことであれば、この紛争審査会にかかることはないわけです。そこにあるということがですね、この問題は、私は契約をしていない工事代金をどうとらえていくのかというような問題に発展していくのかと、これも一つの争点なのかなと考えられるところであります。 普通、公共事業の中で、契約した工事代金以外の金額を支払うということは、これはあってはならないし、法律違反であります。執行部の説明では、8回の契約についてはきちんと双方、お互い了承の上、確認の印鑑まで押しての契約であり、精算すべき代金はすべて平成21年度末をもってすべて完了したとの認識であります。その説明を聞きますと、至極もっともな話であります。契約を行い、契約をした金額は当然支払わなければならないし、それ以外に支払う金額はないと思います。常識的な話であり、この件で異を唱えること自体考えられないことであります。私は、執行部の今までの主張を100%信じているものであります。 ところが、この問題をあえて建設紛争審査会に持ち込まれたのはなぜか。相手もこの2年間、相当悩み、覚悟を持って、そして相当の理由と、かつ確信を持ってこの紛争審査会に臨んでいるのではないかと思います。これからその審査会で公平な審査が始まるわけでありますが、もしも万々が一こういうこと自体は考えられないのですが、さまざまな審査会の行程を経て、仲裁判決が出て、相手側の主張どおりとなった場合どうするかということであります。この紛争審査会というところは非公開で行うということでありますが、仲裁判断というのは、裁判所の確定判決と同様の効果が認められるということであります。そうしますと、不服、不満の判決だから最高裁まで上告することができるのかどうなのか、これをお伺いいたします。 ○議長(内山泰宏)  水道部長。 ◎水道部長(林喜代司)  最高裁までの上告はできないのかという御質問でございます。 まずは今回の問題の解決をゆだねております建設工事紛争審査会について、御説明を申し上げます。 建設工事紛争審査会は、建設工事の請負契約をめぐる紛争について、弁護士を中心とした法律の委員と、建築、土木などの各技術分野における学識経験者などから構成される専門の仲裁委員によりまして、迅速かつ簡便に紛争の解決を図ることを目的に、建設業法第25条の規定に基づきまして、国土交通省及び各都道府県に設置されている機関であります。原則として、当事者、双方の主張、証拠に基づき、民事紛争の解決を行う準司法的な機関でございます。 今回の案件は、本市の建設工事請負約款第52条の規定に基づきまして、請負契約締結に交わしました仲裁合意により、仲裁手続を相手方から申請されたものでございます。この仲裁につきましては、和解による解決ではなく、第三者となる仲裁委員に裁判所の判決にかわる仲裁判断を下してもらう制度でございまして、仲裁には先ほど議員も申されましたように、裁判の上訴に相当する手続がないことから、仲裁判断には確定判決と同様の効果が認められております。これは、仲裁法第45条第1項に規定されておりまして、最高裁への上告はできないものと認識しているところでございます。 以上でございます。 ○議長(内山泰宏)  草野議員。 ◆16番(草野譲)  だから、私は先ほど言っていますように、不服、不満の最高裁までできないということでありましょう。長々と先ほどしゃべられましたけれども、私は一問一答ということで言っておりますので。 もし、仲裁判断どおりになりますと、これは大変なことであります。私はこれまで県の意向というものを聞いておりませんでしたが、市長は県とは話し合いをされて、相談を仰ぎながら進めてこられたものと思います。もし、支払わなければならないということであれば、これまでどおり県とは折半ということでお願いができるのかどうなのか、その辺のところもお伺いをいたします。 ○議長(内山泰宏)  市長。 ◎市長(塚部芳和)  この問題については、先ほど答弁いたしましたように、県としても十分に認識されております。だから、仲裁によって、もし、相手の主張どおり増額となれば、県としても折半して対処しつつという約束を得ております。 ○議長(内山泰宏)  草野議員。 ◆16番(草野譲)  このことも県とは話すと言いながらも、県議会の承認をいただかなければなりません。もちろん、当市議会においてでも同じであります。大変難しい問題でありますが、ただただお願いをするしかありませんが、しかし、私は、市当局執行部が最初から反論をされているように、契約をした工事代金は平成21年度までに精算はすべてきちんと完了したものということを信じるものであります。当然契約をされていない工事代金を支払うということはできないし、法律的な問題もクリアしなければなりません。紛争審査会の審査の結審を待たなければなりませんが、必ずや100対ゼロの結審になるものと大いなる期待をいたすものであります。また、そうなることが当たり前のことであり、幾らばしかの金額であっても支払うことは許されないことと指摘をいたしまして、私の質問といたします。 ○議長(内山泰宏)  本日はこれをもちまして散会いたします。               (午後3時4分 散会)...